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2018/09/29 

任天堂Wii uはゲーム会社勤めを辞めたばかりの友達がやらせてくれたのだが、当時は何が面白いのかサッパリわからなかった。ゲーム会社の大変さはアニメ会社なみであることを知っていたし、若い女性が楽しみたいようなすべてを我慢して彼女が東京に出たことを私は知っていた。私は自分自身の、よくも悪くも正直さやその場限りの適当な発言が仇となり、誤解を受けたり曲解されやすい欠点を理解していたため、言葉をのみ込んだ。しかし幸いなことに彼女も同じ性質だったため、「このハードはあんまり売れんかったの」と笑った。高校時代はめったに笑うことのなかった彼女であるが、ゲームのこととなると人が変わったように明るくなる。私も好きなものに関してはそうなので、よく自分自身はやったこともないRPGのキャラクターや物語についての話を聞くのが通学帰りの日課だった。

ゲーム会社については、一週間帰れないとかベンチで寝るとか親の死に目に会えないとか、給料が出ないのが当たり前という実態だと風の噂で聞いたことがある。私も当時は似たような環境だったが、そこまでではない。彼女は任天堂には入れなかったが、寝られないので一緒にゲームをしてくれと言った。座り仕事で20そこそこにして椎間板を壊していたためである。彼女は潔癖とまでは言わないのだが神経を病んでおり、他人といるのは辛かったろうに、その日は泊めてくれた。実はkioさんも心臓が悪い。無断で書いているので叱られれば謝らなくてはいけないが、その日は久しぶりに四人でお茶をした。喫茶店の紅茶一杯で彼女は倒れて救急車で運ばれた。その帰りである。私は校外授業でよく体調を崩したのだが、「置いていって」と言う私を本当に置いていくか(!)無理に引っ張ろうとする同級生の中で(!?……!!)無理に急かさずいつも傍らにいてくれるのはkioさんであった。絵を描いてきた仲間で比較的丈夫なのは姐さんだけである。しかし彼女もいろいろあって20代でご主人を亡くしている。夫婦揃ってゲーマーだった。

画面の向こう側にいるのは、バーチャルではなく人間である。しかし最近くだらなーい匿名掲示板をのぞくたびに思うのは、「このひと、まだ生きてるのかしら?」である。現実を生きていても、日本語なのに日本語が通じないのまでいる。言葉のないオンラインゲームをやっていると、「……どこの言語?」という名前の人がまれにいるのだが、おそるおそる対面し、こっちが降参を示して限りあるジェスチャーで返すと、それで堪忍してくれたりもする。味方のほうにタチの悪いのがいると逆に守ってくれたり、うまく説明できないのだが「ああ人間なのだな」と思う。ああいうものが心の戦争や自死を助長する可能性は否定できないのだが、その場合でも優しいひとから死ぬかもしれぬ。

多国言語の会に来た片腕のオーストリア人の女の子はアニメやゲームというバーチャルで私たちの国に来たし、フランス人の中年リーダーは「母国語あわんねん。眠くなるんや。それで奥さんもらって、こっちに住むことにしたん」と言っていた。そんな理由でエエのんけ……と内心思ったが、時代は間違いなくかなりの勢いで変わりつつある。ところでフランス語は私も好きである。大阪はガヤガヤしやすいので眠れる言語のほうが好きだ。ちなみにこの人の子供たちは10か国語ができた。言語は一度に覚えられる環境の方がいい。西田さんはバイリンガルどころかバウリンガルもできそうではないか。この世は心と体と魂で出来ており、どれが偏ってもうまくはいかない。しかし最終的にはフィーリングである。

これを書き終えた瞬間に、掛け時計でも落ちてきたショックで私が亡くなってしまったら、私はもう物語の一部で偉人で記号で神さま仏さまで、バーチャルなのかもしれない。長々と読んでくださってありがとう。疲れてくると長文になっていけないわ。本当にありがとう。

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