管理人サイト総合まとめ

site data


2017/11/25 

須田「塩田、っていいよね」
山田「なに言い出すの急に」
須田「急かな。NHKって深夜の映像散歩だけでいいよね」
山田「韓流見終わってそれかよ。塩田飽きたよ。俺、これ一年間毎日見てるよ?」
須田「いつもは山ばかりだよ。山もいいけどさ、午前三時に山とか見てると。あれ白菜とか、宇治抹茶のかき氷に見えてこない?」
山田「見えてきてもね、ネットとかで呟かないでよ。最近さ、携帯ばっか覗いてるでしょ。俺ここにいる必要あるのかな」
須田「ごめん。活字が好きなんだよ。本の代わりだよ」
山田「そっちはいいよ。俺がここにいる必要があるのかだけを聞きたいんだよ」
須田「あるよ。年寄りが増えてさ、若いのが引きこもってさ。早朝や夜中にひとりで歩くでしょう」
山田「誰が?」
須田「僕がだよ。戸建ての家とか、マンションの明かり見てはさ、『みんな朝早いな』『遅くまで起きてんな』とか思って」
山田「ひとりで歩いてんの?さみしいやつ!」
須田「……」
山田「ごめんなさい。続けてください」
須田「全部かどうかわからないけど、そこにいるんだよね。誰かが。そこで息して、何を待っているか知れないけれど、誰かがいるから、彼らはそこに存在してるんだ」
山田「誰もいないかもよ。ひとりで生きているのかも」
須田「それって、孤独かな」
山田「ーー」
須田「必要かどうかは問題じゃない。山田さんもそこにいてくれるだけで、俺にとってはありがたいよ」
山田「遠回しだなあ。必要だよ☆って言ってくれればいいんだよ。そこまで言うなら、俺も携帯電話買うよ!」
須田「毒キノコのストラップお揃いでつける?」
山田「つけねぇよ。スマホ買うよ、スマホ」
須田「」フフッ

須田「山田さん。これ、アキちゃんから」
山田「え?なんだろ!……あれ。これ駄菓子じゃん。須田さんとこの」
須田「当たりくじ大事にしててさ、お菓子の缶に入れてたらしいんだけど。まるごと持ってきて『えっ。こんなに?』って焦ったら、『だいたいでいいし分割でいいから、近所の子供と山田さんに持ってって』だって」
山田「ええーほんとに?嬉しいけど、駄菓子かあ。しかも須田さんの」
須田「俺のとこのじゃいけないの」
山田「いつももらってるからなあ。賞味期限きたやつ」
須田「たまには買ってけよ。あと、これ」
山田「あっ、『チャングムの誓い』だ!懐かしい。俺、これは見てたよ!」
須田「みんな見てるって、言ったでしょ」
山田「友達いないくせに」フフッ
須田「そうだね。山田さんは友達じゃないね。アキちゃんは友達だよ。もともと彼女が貸してくれたんだし」
山田「」エッ!
須田「山田さん。アキちゃんは、僕のこと好きなのかな」
山田「……好きだよ」
須田「おかしいな。昔はね、山田さんのほう好きだったはずなんだ。彼女が高校生くらいのころかな、相談受けた」
山田「好きだって」
須田「うん……やっぱり知ってたのか。憧れの延長じゃないかって、見当違いな答え方をしてしまってね。彼女、昔から大人びたとこあったし」
山田「須田さん。好きだよ!」
須田「知らないふりで通すほうが、お互いに傷つかないでいられるかなって……ん。山田さん。どうかしたの?」
山田「そういう人だよな。あんたってさ」プイッ
須田「ええ?ごめん、相談するとこ間違えたな。アキちゃんは山田さんのこともちゃんと好きだよ?」
山田「知ってるよバカ!向こう行けよ!あっ、韓流と駄菓子は置いてけよ!」バカッ







これ楽しいな。光石さんと塩見さんのポテンシャルが高すぎる。脇役のおいしさって、妄想が広がるところにあると思うんですね。

西田さんはさ、西田さんの演技として見るのはすごく楽しいんだけど、情報量が多すぎて妄想にまで広がるスペースがこれまでなかった。西野だけは殿がカットしてくれるから、観客に委ねられる側面がいっぱいある。だから、ジャンルとして選んだときにはアウトレイジしか残らなかったのよね。書こうと思った理由は他にもあるけど。釣りバカは機会があればやりたいなあ。


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -