作家カカシ×高校生ナルト






「カカシ兄ちゃんv原稿終わったってば?」

 幼なじみでお隣さんの家にいつも通り勝手に上がり込んだナルトは、絶賛片思い中の幼なじみの背中に抱きついた。

「やぁナルトいらっしゃい。仕事なら今さっき終わったトコだよ?」
「んじゃさ…オレと遊んでくれってばよ」
「遊んで…じゃなくて、宿題手伝って欲しいんでしょ?お前は…」
「えへへ…バレた?」
「何年お前と一緒にいると思ってんの?ナルトのことなんて、全部お見通しだよ?」

 ほら、宿題持ってきなさいよ?

 とカカシは貼り付いているナルトに優しく話しかけた。
 しかしナルトは動こうとはせず、カカシの背中により一層べったりと貼り付く。

「カカシ兄ちゃん大好きだってばよ」
「はいはい。俺も好きだよ。宿題のお礼は晩飯でいいからね」
「了解だってばよ!!何食いたいってば?」
「ん〜。スーパーに行ったらその場で考えるよ」

 一緒に行くだろ?と云うと、ナルトは元気よく頷いた。

「なぁ、それとあとでゲームもしよってば。あの推理ゲームさ、難しくてぜんぜん進まねーんだってばよ」

 推理を手伝ってとお願いすると、カカシは楽しげにくすくすと笑う。

「いいよ?宿題が終わったらね」
「やり〜」

 大好きと無邪気に貼り付いてくるナルトに、苦笑いを零して。カカシは動悸が激しくなっているのを誤魔化した。

「なら、早めに買い物に行くとしようか」
「おう!!」

 少し名残惜しそうにしながら、ナルトはカカシの背中から身を離した。

 本当の兄弟みたいに仲の良いふたりは、それぞれお互いに片恋を秘めている。


 恋が成就しふたりが仲の良い兄弟から、仲睦まじい恋人になるのは、もう少し先の話





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