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「こ……、ここでする気!?」
「いーじゃん。シャワーの手間も省けるし、早く抱きたいし」
お風呂でしようと言い出したのは、空だった。
両親の二泊不在をいいことに昼間からあの手この手で私を誘惑してくる。
ついにしびれを切らしお姫様抱っこという強行手段に出た空は、シャワーの前で私を降ろすと蛇口をひねってお湯を出した。
びしょ濡れとなったブラウスがぴたりと肌につき、髪からはポタポタと水が滴り落ちる。
「うわ、エロ。すげー興奮する」
満足げにそう言うと後ろから手を回してボタンを外し、ブラを持ち上げて胸に触れる。
少しだけ荒くなった空の吐息が私の耳をくすぐる。
「んっ、ぁ……」
尖った胸の先を空の指が優しく突くとすぐにぷっくりと膨れ上がり、転がすように愛撫しながら時折それを摘み上げた。
「あっ……んっ!」
シャワーの湯気が立ち込め、身体の芯から熱を帯びたようにジンジンと疼く。
空は耳に舌を差し込みながら甘く囁いた。
「今日は好きなだけ声出していーんだよ? 我慢すんなって」
「っ、や……、はぁ、ぁっ」
「まぁ、嫌でも響くけど。栞のやらしい声」
軽く笑って空は愛撫を続ける。
「んっ……あ、はぁ……ん!」
身体がビクビクと反応する度に腰の辺りに硬いものが当たって。
それが空のモノだってことは、見なくても分かる。
「もう欲しくなってんの? まだ触ってもいないのに」
もどかしさに少しだけ緩んだ脚を空は見逃さず。
ニヤニヤとわざとらしく笑みを浮かべながらスカートを捲り上げ、背後から下着越しにそれを擦り付ける。
「べ……つ、にっ、はぁ……っ」
「あ、そ? じゃーあげない」
素っ気ない口ぶりであっさりと引き離され、疼きだけが静かに残る。
いつからこんなにはしたない身体になってしまったのか、奥が熱くて堪らない。
そんな恥ずかしい私を見透かしている空は、壁際に私の身体を押さえ付けて腰を持ち上げ、濡れた衣服を脱ぎ捨てると再び入り口にそれを当てがった。
「素直になるまで意地悪するつもりだったけど、やっぱやめた。たまには俺の好きにしていいよね? 栞のコト」
甘えるように囁きながら、一気にずぶりと突き刺さる。
奥まで届いた刺激に思わず大きな声が響く。
「あぁっ……んん! ッ……、いき、なりっ……、はぁっ、んぅ!」
何も躊躇うことなく空は一番深いところばかりを突いてくる。
いつもより一段と激しく腰を揺さぶりながら強く打ち付けられて、内側からはどんどん蜜が溢れてくる。
グチュッグチュッ…ズプッ…ズチュッズチュッ
「何でこんな濡れてんの? グチュグチュ音響かせて、ホントやらしーんだけど」
「やだ……、はぁ、あぁんっ」
「ヤじゃないくせに」
ズチュズチュッ…ヌチュッ…ズチュッズチュッ
「あー、ダメだ……止まんない。もっと栞の声聞かせて」
「はあぁっん……! 空……はぁっ、はぁっ、あぁ……ッ、ん!」
突かれる度に繋がった部分から太股をつたってポタポタと蜜が滴り、浴室中に響き渡る二人の声と乱れた息がさらに私たちを高揚させた。
「はぁ、はぁ……栞、気持ちい?」
「んっ……いい……はぁ、はぁ……っ、ぁっ……ん」
与えられる快感に今さら否定などする余裕もなくて。素直に頷くと、空はご褒美と言わんばかりにさらに動きを速めた。
グチュグチュッ…ヌプッ…ズンッズンッ…ヌチュッ
「んんっ、あ、はぁ、ぁ! も……、ダメっ……! あぁっ、はぁ、あう……っ」
「は……」
込み上げてくる絶頂へと導くように、空は絶妙に角度を変えながら奥の壁を突き上げる。
ズチュズチュッ…ヌチャッヌチャッ…
「あぁっん……! はぁっ、ぁぁっん……ッ」
「すげー締め付け……栞ん中、いつも以上にヤバい」
「空の、せい……っ、ん、はぁぁっ! あぁ、んッ!」
グチュッグチュッ…ズプッ…グチュッグチュッ
「はぁッ……」
「あぁ、ん、空……ぁっ……、も……ぅ、んんっ……」
「わかってるって……ほら」
我慢できずに急かす私に空は笑みを零しながら、張り詰めた己をグッとを深く沈めた。
「んんっ……あぁ、ッん……! はぁ、はぁっ……だめっ……、あぁッぁぁ―――!」
「うっ……、く―――!」
その刺激を感じるままに受け止めた私の意識は一瞬で弾け飛び、同時に私の中でドクンと脈打った空のモノからは熱い液が注がれた。
幸せが広がる瞬間だった。
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