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「はい、風子ちゃん。バレンタインのお返し。キャラメル食べれるよね?有難く受け取ってよね」

高校の教室に着いてからだった。
大地くんから渡された包装された薄い箱。
一瞬、躊躇ってからそれを受け取る。


「あっ……ありがとう」


そっか。今日はホワイトデーだった。

バレンタインデーに仲良しの皆にチョコをあげたけど、まさかお返しを貰えるなんて思っていなかった。

まさか大地くんがお返ししてくれるなんて。

唖然としている暇もなく、ほかの気配に気づく。



廊下からこっちに来てと手をこまねく海ちゃん先輩がいた。

なんだろうと思い、席を立って向かった。


「はい。お返しー!クッキー食べてね」

「えええ……、そんな気を使わなくていいのに……」

「一応、礼儀として。そんじゃ、また部活で」


海ちゃん先輩からはクッキーを貰った。

確か友達のままいようって意味なんだっけ。
彼女がいるみたいだから、私も納得した。




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