危機感は常に
あんまり放置しない方がいいことに気付いた
「あらお兄様、どこに行っていたのですか?すっかり溜っていた仕事を全て私がやらされることになったじゃないですか」
ダアトから帰って来たら、部屋の前で仁王立ちしているリースがいた。うぉ?!ちょ、あれ何だかヤバい雰囲気なんだけど…大丈夫かなぁ俺←笑顔のリースが一番危ないんだよな…しまった、ダアトに亡命してくりゃよかった(ぶっちゃけ髭の稽古がヤダとかでダダこねたルークとなつかれた緑っ子に帰るなとか言われて大変だった)(だから無理に帰って来る必要はなかったんじゃ?!)
「悪かったって…ι」 「お陰であの鶏を放置して行かれたあと、あの髭を氷漬けにしたあとイラプション2、3発放ったら怒られたじゃありませんか」 「それは俺のせいじゃねーからな」
気の毒になぁ髭。よりによって機嫌が悪いリース相手にしたのか…あ、ちなみに放置されてた鶏はちゃんと六神将に回収されました。どうしただろ、鶏…。
「髭に要らない知識植えられたらしいナタリアは、貴方が愛人に会いにダアトへ行ったと思っていますし」 「よーしリース、ちょっファブレ邸行くぞ」
あんの髭を掴むヴァンデスデルカめ!!あ、違った。栄光を掴む髭だった。まぁいいや。とにかく俺の可愛いナタリアに要らない知識植え付けやがって。絶対ぶっ殺してやる!とまぁリースを引きずりながら城を出ようとしたんだけどな。運が良いのか悪いのかセシル将軍に捕まりましたー。
「殿下、またどちらへお出掛けで」 「またと思われてますわよ」 「そうだなぁ…。あ、そうだ。これから不敬罪とかなんとか適当にでっちあげて髭を掴むヴァン捕まてくるから、なんかよろしく」
偉く適当な説明だが。セシル将軍だけはいつものこと、なんて何も言わずに見送ってくれました。まぁ周りにいた兵はめたくそ驚いてたけどな。人はこれを経験の差と呼ぶんだよ!!← …とまぁ愚痴愚痴ありながらもファブレ邸。ちなみにかなり時間が経つのに俺は未だガイに会えず。とか思っていたらガイがいた。すげーナイスタイミング!
「っ?!リーヴス殿下にリース様?!」
おぉ、驚いてる(当然だ)
「久しぶりねーガイ」 「え、リース…友達だったのか?」 「と、とんでもございません!」 「そうよ兄様。ガイは荷物係よ」
どうやらしょっちゅうガイを引っ張り出しては、買い物の際に荷物を持たせていたらしい。あの…なんかごめん、ガイ。お前ルークの使用人なのに…っ!リースったらいつの間にそんな子になっちゃって(恐らく兄の影響かと)
「あ、そうだ。ガイ、だっけか?髭って何処にいるんだ?」 「兄様、伝わってないわ」
ガイを見れば不思議そうな表情だった。あれ、髭じゃ伝わらないか?万国共通だと思ったんだが…←髭を掴むヴァンデスデルカって言ったら怪しさ満点だしな。
「髭ってヴァンのことな」 「(……髭、って…)あ、はい。恐らくルーク様と中庭の方にいらっしゃるかと…って?」
場所さえ分かればこっちのものだ。ガイの言葉を全部聞く前に中庭に向かう。全くさぁ、積もりに積もった恨みはこんなことじゃ晴れねーよ(だってラスボス戦で、俺戦力外だし)
「行くわよガイ。面白いものが見れるわ。多分」 「はぁ…(この国は大丈夫か?)」
確かに。
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