×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -




雪が降った朝には



「ありゃ、降ってきたなー」

悟浄の一言でトランプをしていた悟空とななし1は窓から外を見た

「なぁ、三蔵!
雪だ雪!積もるかな?」

キラキラと瞳を輝かせる悟空と

『通りで寒いわけだ…』

嫌だなと腕をさする私

「ななし1、寒いならコレ着て下さい」

八戒はななし1に上着を掛けてくれる
ホント、いいお母さんだな…なんて思っていると
眠さと寒さで機嫌の悪い三蔵が

「うるせぇ、さっさと寝るぞ」

の一言で私たちは眠りについた


ーーーーーー

(ん…寒っ…!)

のろのろと起き上がり窓から外を見た
それは一面真っ白で昨日とは違う処へ来たみたいだった

『うわぁ、積もったんだ!
悟空喜ぶだろなぁー…』

悟空の喜ぶ姿に顔が綻ぶ
と同時に私の中である事を思いつく

(みんな寝てるし、今のうちに)

ななし1は四人を起こさないように静かに上着を羽織り外に出た



『結構積もってるじゃん』
めったにない真っ白な世界に少しだけテンションが上がる
両手いっぱいに雪を持ち部屋に戻る

『よいしょ…それ!』

私は両手いっぱいの雪を四人の顔に落とす

「ぶへっ!」
「…っ!」
「!!」
「うわぁ!」


四人が飛び起きるのを見て
ケラケラとお腹を抱えて笑うななし1

『みんな、おはよ!』

まだ笑うななし1に三蔵のハリセンが飛ぶ

『いったぁー!何するの?!』

頭を押さえて三蔵を睨む

「それはコッチの台詞だ!
朝っぱら何しやがる!!」
『だって…雪が積もってたから…』

拗ねたように口を尖らせた
三蔵はため息をつきながらタバコに火をつける

「スゲェー!雪積もってんじゃん!
ななし1外行こうぜっ!」

完全に起きた悟空は私の手を取り外へ出る

「雪だるま作ろーぜ
それとも雪合戦にすっか?」

楽しそうに話す悟空に私は雪の玉を投げる

「がはっ!」
『やった、当たった!』

私の投げた玉は見事に悟空の顔を直撃
悟空もやったなー!と反撃してくる

そこに悟浄も加わって私たちは寒さも忘れて
はしゃぎまくった


もちろんこの後、三人は風邪を引き
八戒の看病を受けることに

そして密かにななし1だけ
八戒特製の苦い薬を飲まされたのでした




END

[ 43/76 ]

[*prev] [next#]