いちのいち。

時は巡る。風車のように、ぐるぐるぐるぐる…、





「おーい兵助、何してんだよ」

「…ハチ」

「行こうぜ、入学式はじまるし」

「…うん」



そうは言いつつ、久々知はうろうろと視線を巡らせた。桜の花びらがちらちらと視界に映るけれど、瞳に映したいのはそんな薄い色じゃない。もっと濃い、赤に近い色―――――…



―――――!!



「おい、兵助?」

「…見つけた」

「は?」



見つけた見つけた、ずっとずっと探して探して、あの当時の年齢も通り越して、やっと。



「…………勘ちゃん、」





―――――約束、守りにきたよ。






[ 2/4 ]

[*prev] [next#]




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -