*消毒室から始まったのそういう事もあるもんだリンクしてます

生理2日目と言えばいろんな事を察してくれる人は多いのではないのだろうか。今現在、私がその状態なのだがいつもより酷い上に薬を切らしてしまっていた。友達に心配されつつも頑張ってはみたが、5限目で限界が来てしまった。

しかも化学の小テストの日ときたものだ。テスト用紙にみんなが集中している中、手を上げて申告をしずらい状況ではあったが、さすがに休みたくて気まずいながらも体調が悪い事を伝えた。思っているよりも顔色が悪かったのか背中をさすりながら教科担任が教室を見回して言った。

「女子の保健委員さんって誰かな? 上杉さん保健室に連れて行ってもらいたいんだけど……」
「今日お休みなんです。そのテスト中ですし私1人で行けるので大丈夫です」

そう断ると本当に大丈夫? と念押しされたが、何とかまだ歩けるので、大丈夫ですと答えゆっくり立ち上がって保健室に向かった。階段を下りるのも辛く手すりに捕まりながら下りていると後ろから声をかけられた。

「上杉? 大丈夫か? 今朝から調子悪かったもんな」
「トシさん」

おいと注意をされたが、この状況で1番頼れる人がいる事に安心をしてしまってついいつもの調子で呼んでしまっていた。

「保健室行く途中なんです。薬も切れてて」
「そうか。今日、中田休みだから1人なのか。俺が連れてくわ」
「ありがとうございます」

トシさんに支えられながら保健室に着いて扉を開けるとそこには、高杉先生が生徒を襲おうとしている光景が広がっていた。ベットに寝ていた生徒は私達に気づくとすぐにベットに潜り込んだ。

「高杉、生徒に何してんだ」

高杉先生はシラを切り通そうとしているのか平然とした様子で椅子に座った。

「別に体調見てただけだ。で、その生徒は」

見た目はとても養護教諭には見えない人だが、私の様子を伺ってるあたりちゃんとした養護教諭なのだ。そして、トシさんの友達。

「だって今、キスしようと。ういもそう見えたよな?」
「バカ、名前!」

友達だからって気を抜きすぎだ。私も思わず突っ込んでしまったじゃないか。お腹も痛いのに頭まで痛くなってきた。

「とりあえず、この話をここでするのは止めようぜ。体調悪いんだろ。とりあえず座れ」

トシさんは、じゃあ、後は頼むなと保健室を出て行った。私は先生の前に置いてある椅子に座って名前と何年何組を確認される。今この状況で、クラスを言うのは気まずかったが、3年D組ですと伝えるとやはりそこそこの反応をされてしまった。

「担任と付き合ってんのか?」
「その話はここでしないんじゃなかったんですか」
「いや、思わず。悪い。で、腹痛か? 生理痛か?」
「生理痛です。思ってたより酷くなっちゃって」

その件に関して興味があるのは私も同じだが体調が悪いのは事実なのでとりあえず休ませてもらうことを優先した。

「薬は持ってきてないのか?」
「さっき確認したら切らしてしまっていて」

その後ベットに横になるよう言われて、横になると隣のカーテンからさっきの高杉先生にキスをされそうになっていた生徒が顔を覗かせた。

「大丈夫ですか? 良かったら私、薬持ってますよ」
「いや、大丈夫だよ。あなたも体調悪いだろうし、申し訳ない……」
「タダのサボりで体調悪いわけじゃないから、次の放課で取りに行かせるわ。その状態じゃ帰れないだろ」

じゃあ、お言葉に甘えますと伝えて、横になると少し楽になって眠れそうだったので目を閉じた。カーテンが閉められ、さっき聞いた高杉先生の言動が頭を過ぎる。やはりどうとっても生徒に向けた言葉には聞こえなかったので、やっぱりこの2人も付き合っているんだろうと考えているとそのまま眠ってしまった。

「起きてください。薬もってきましたよ」

その声に目が覚めると、高杉先生の彼女であろう人がそこにいた。体は幾分か楽にはなってはいるが、もう一限授業が残っているので、薬を飲んでおくに越したことはない。水無しで飲めるとのことなので、そのまま薬を飲んでベットから出ると高杉先生に教室に戻れそうかと聞かれ、だいぶ良くなって薬も飲んだから大丈夫ですと返事をして教室に戻った。

その日の夜の話題はもちろん高杉先生の彼女の話にもなる訳だが。

「トシさんのせいでこっちの関係もバレちゃったじゃん」
「それは、謝るけど。でもどっちもどっちだろ」
「……うん。まぁ、変なとこにバレるよりはよかったかもね」

私の膝の上に乗っている黒猫のリンも会話に混ざりたいのか短く鳴いて相槌を打っているようにも聞こえる。私はリンの背中を撫でながら、できればあの子と友達になるのも面白そうだなと考えていた。




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