02
最近、坊は憂鬱そうにどこか見つめてる。
一体全体どうしたんだろうと考えどうしたのかと聞いてみた。
そしたらどうやら恋の悩みのようでして。
協力するといったらさらに憂鬱そうな顔になった。
「・・・はぁ。」
ああ、またや。
坊、無意識かわからへんけどまたため息ついてはる。
「ため息すると幸せ逃げますよ。」
「は?」
「ため息すると幸せ逃げるゆう言葉、坊知りませんか?」
元気付けるように笑顔で言ってみる。
坊はなにを言ってるんだといわんばかりに目を見開いてそれから「あぁ、」といった。
「知ってるも何も、それ小学校のとき教えたの俺やで。」
「あれ、そうでしたか?」
「そうやで。なんか悩んでたやろ。」
「うーん、小学校のことですから、何を悩んでたのかなんて覚えとりませんけどね。」
「そうやな。」
「そういえば坊、またため息ついてはりましたよ。」
「・・・ついてたか?」
「はい。」
だから幸せ逃げるゆうたんです。
そういいながら笑えば坊も少し苦笑してた。
「それにしても、坊にため息つかせるほどのお相手の人、どんな人なんです?
坊が好きになるくらいやから美人でええ人なんでしょうね。
その人、こんなに思われて、幸せですね。」
そうでしょ?坊。
そういう意味をこめて坊のほうを向いたら、坊はなんだか寂しそうに笑ってた。
ああ、どうして。
坊はそないな顔になるんですか。
ちょっと、その人に妬いてしまいます。