01
神「・・・妙だ。」
「何が?」
ラ「何さ?」
ほとんど真っ暗でラビの持つ松明だけが光源となっている洞窟の中。
ポツリとつぶやく神田に二人の視線がいった。
神「魔物の動きがおかしいと思わないか?」
「まぁ、そういえば・・・?」
ラ「レイラを集中的に攻撃してるよな。」
神「あぁ。」
そうなのだ。
出くわす魔物のすべてがレイラを攻撃してきていた。
そのせいかもうレイラの体力はあと300。
神田は、そのおかしさにある仮説を立てていた。
神「魔物を指揮している奴がいるとしたら・・・」
「そんな馬鹿な〜。」
神田の仮説を笑い飛ばしたレイラ。
そんな彼女に反対の意見を述べたのは神田では無くラビだった。
ラ「でも考えてみ?
あの魔物たちの動きがよくなったのは誰かが命令してるか魔物たちの頭がよくなったかのどっちかさ。
でも、あいつらずっと馬鹿だから急に頭よくなるわけねーしやっぱ誰かが命令してるとしか思えないさ。」
うんうん、と自分の言葉を取られた気分でうなずいた神田。
その二人の様子をみてレイラは「そうかなぁ」と首をかしげた。
神田の推測が当たるのは、あと少し。