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後朝

光り輝く天使が、安らかに眠っている。
窓から差し込む朝日を受けた肌は、透き通るように光っていて、なんて羨ましい肌をしているんだろうと思った。昨夜の行為からはかけ離れた純潔さを称えるその姿に私はうっとりする。

私の、愛しい、愛しいアレン。

太陽光で薄く金色がかった髪にそっと指を滑らせて、それから私は彼の頬に唇をそっと乗せた。ほんの少し動いた時に腰が少し痛み、それから自分の中に何かまだ挟まっているような感覚を覚えて、私は、昨夜の行為を生々しく思い出す。

『なまえ、はっ、好きです・・・』

天使とはかけ離れた、男の顔で、でもそれでも一生懸命に私を求めてくれたアレン。

『声、僕っ塞ぐから、』

熱い呼気を互いの唇に吐きかけるように顔を近づけ、私たちは最中に何度も唇を合わせた。唇を合わせ、食み、舌を絡ませ、口内を犯しあった。

『ここ、びくってしますね、』

その間、アレンは私の秘豆を執拗に、でも、痛くない程度に攻め続けた。私がイッてしまったというまで、アレンはそのことに気がつかなかった。

私の膣をほぐしている時は、異物感があるだけだったけど、時折気持ちよさを感じると、アレンが、

『ここ?』

と聞いてくれて、攻めてくれたのがとても嬉しくて、ああ、この人と早く繋がりたいと思った。

少し、おかしいのと、ドキドキしたのは、アレンがコンドームをつける時だったりする。

初めての私たちはコンドームのつけ方がわからなくて、二人で試行錯誤したのだ。最終的に、私がつけ方を発見して、アレンにつけてあげたのだけど、そのときのアレンは恥ずかしそうで、私が彼のものに躊躇いがちに触れた時は少し切なそうにしていた。思わず、コンドームをつけながら、アレンにキスをしていた。

『ごめん、なまえ、痛い・・・?』

終始アレンは私を気遣ってくれた。私は素直に痛いと言ったけれど、でも、ああ、この人とやっと何もかも一つなんだって思うと心がとても快感で満たされた。

『なまえ、なまえ、』

名前を呼んでくれるのがとてもとても嬉しかった。私も、アレン、アレンと繰り返した。

アレンがイッたとき、私はイけたわけではなかったけれど、別にそれでよかった。行為自体に、私はとても満たされていた。

「おはようなまえ。」

アレンが目を覚ました。

「おはよう、アレン。」

「起きていたなら、起こしてくれればよかったのに。見られてるなんて恥ずかしいですよ。」

苦笑気味にアレンが言う。

「アレンの髪がね、太陽の光に透けてすごく綺麗だったの。」

「僕の髪より、なまえのほうがよっぽど光ってます。・・・綺麗だよ。」

私の額にアレンがキスをする。唇が触れた瞬間のぽわっと広がる嬉しさが好きだ。

「さっき、何を考えていたんです?とっても、色っぽい顔をしてましたよ。」

「っ、う、うそ・・・!」

「本当。もう一度、食べたくなるくらい。」

アレンがタオルケットの中の私の胸の谷間につうっと手を滑らせる。かあっと自分の顔と体が熱くなる。

「・・・じゃあ、食べる?」

恥ずかしかったけど、でも先ほどアレンとの情事を思い出して私もアレンに食べられたくなっていたのは事実だった。

アレンの顔がぶわっと赤くなる。昨夜はとても男らしかったけれど、やっぱりアレンはアレンだ。

「だ、だって今日は、私たち非番だしっ・・・」

固まるアレンに、少しでも言葉を濁そうと頑張ったつもりだったけど、よくよく考えてみれば、これはこれで大胆な発言であった。

「なまえっ、」

アレンは慌ただしげに私の名を呼んで、手で顔を覆った。

「大胆、ですよ・・・!」

アレンから湯気が吹き出しそうだ。萎んでいく声が可愛くて、私はアレンににじり寄って、彼の赤い左手にキスをした。

「だってね、私、アレンに食べて欲しい。だめ?」

「だ、だめじゃないです!」

アレンが両手を顔から退けて私と目を合わせる。私はお互い真っ赤な顔なのがおかしくて、少し笑った。

「それなら、ね?」

私はアレンの手を握って、ゆっくり自分の胸にもって行った。

「なまえは、ずるいですよ。」

首まで赤くしたアレンは、私の上に覆いかぶさって、首筋にキスをする。
首筋を軽く吸われ、私はもしかして、とアレンを見る。

「昨日は、余裕がなかったから。」

キスマーク、アレンがキスをしたところに指をたどらせる。

「じゃ、じゃあ私も、」

「いいですよ。」

少し体を起こして、私もアレンの首筋を軽く吸った。

「あ、アレンは、私のもの、だよ。」

「も、もう、だからなんでそんなにずるいんですっ。」

ちょっと怒ったような慌てたようなアレンに私は笑った。笑わないでくださいというアレンに、また笑う。ただ、自分の恥ずかしさをごまかそうとしたからだ。
だから私は笑いをすぐに収めて、アレンを見た。アレンは劣情を抱えた瞳をしていて、私は吸い込まれるように、彼とキスをする。

「食べられる準備は、いいですか?」

アレンの余裕のなさそうな瞳とは対照的な声に、私はどきりとして声を失った。代わりに私は頷く。

「じゃあ、まずは唇から。」

アレンがゆっくりと私と唇を合わせた。柔らかいものをゆっくりと押し付けあう。

そうして、ゆるりゆるりと、私たちはまた、お互いを深くつなげるための行為を始めたのだった。

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