cold body/hot heart | ナノ


▽ 相談1


実験後は、一日の休暇をもらって、翌日から娟とアルトは任務につくようになった。
二人一緒の任務が多くなることを予想していた娟だったが、むしろアルトとの一緒の任務は減った。
一度二人で任務を試してみて以来、一度も二人で任務についていない。

「危険な任務だったら、二人を一緒につけようと思っているよ。二人一緒の任務で、ありあまりすぎる力を使っても、効率が悪いからね」

というのがコムイの説明だった。
最近はあまりAKUMAとの激しい交戦をしていないと感じていた娟からすると納得のいく説明だった。
ただ、一つ納得できないことがある。

娟はそのために、今日、コムイの司令室を訪ねている。相変わらず、散らかり放題の室内で、コムイは紙の中に埋もれていたけれど、娟はリナリーのことを引き合いに出して起こした後、すぐにコムイに質問した。

「どうして私は、神田さんとの任務が多いんですか?」

アルトよりも力を持った神田との任務は、コムイの言うようにありあまりすぎる力の行使で、効率は悪いはずなのだ。
娟は最近、自立心が芽生えたので、神田やリナリーに頼らなくても自分には何かできるはずだと少しばかり自信をつけて始めているのである。

「あー……それは、ね…………」

コムイは言い訳を考えているようであった。どうやら娟がこのような質問をするとは思っていなかったのだろう。

「ああ、ほら、神田君は近接戦闘タイプ、娟君は遠距離戦闘タイプだろう?だから相性がよくてね」

コムイの説明は、説得力があった。しかし、答える前に一生懸命コムイが説明を考えている様子だったから、娟はいまいち納得がいかない。

「本当に、それだけですか?」

アルトとの関係改善以来、きちんと主張するようになった娟は、あまり自分の言葉を飲み込むことをやめていた。
コムイは喉を詰まらせたみたいに顎を引っ込める。
やっぱり他に何かあるんだと娟は確信して、コムイを見つめた。

コムイは折れて、正直に話した。

「実は…」

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