09

スモーカーが家に帰ると玄関にaaaの靴があった。
離れていた靴を整えると、スモーカーはリビングに向かった。
質素な部屋に入り、ソファに腰を掛けると、リビングと繋がったaaaの部屋のドアを見た。

aaaがいつから自分を「おじさん」と呼ばなくなったのか。
いつから一人の男として見ていたのか。
そして自分がいつからaaaを女として見ていたのか。
いつから「あいつ」を忘れ、aaaを愛するようになったのか、おれにはわからない。
aaaの心もわからない。
今、どうしたらいいのかも。

「aaa」
スモーカーが扉の向こうのaaaに声をかけた。
「……何」
aaaが小さい声で答えた。
「ドアを開けろ」
「…開いてる」
スモーカーはそれを受けて、aaaの部屋へ入った。
aaaはベッドにうずくまっていた。
「……aaa」
「言い訳、ある?」
「ヒナは、おれとキスしていた相手はおれの同期で、あいつとも仲が良かった。…ヒナが俺に、あいつと重ねるなと言ってきた。…傷付くのはaaaだからと。…おれと引き離したかったんだろ」
スモーカーはベッドに腰を下ろしながら言った。
aaaとスモーカーは背中を向け合っている。
「スモーカーさんはお母さんが本命だから他の女なら誰でもいいんだと思ってた…」
aaaの呟きに、スモーカーがベッドを殴った。
aaaが少しだけ体を震わせた。
「aaa、おれはaaaしか見てねェ」
「……クサい台詞」
「ふん」
スモーカーはaaaに覆いかぶさると、aaaの服に手をかけた。
aaaは反応せず、じっと白い壁を見つめていた。

「んっ、あ!」
いやらしい音を立てながら、スモーカーの陰茎が侵入する。
「おれはな、aaa、あいつを孕ませてやりたかった」
スモーカーの腰が動かすと、aaaの小振りな胸が揺れた。
「……好きだったからこそ、他の男の子供を産むのが許せなかった」
「あぁッ!!」
スモーカーの陰茎がaaaの膣を圧迫する。
「それって……、私をお母さんと思って、妊娠させたいわけ…?っん!!」
aaaが問うと、スモーカーが「違う」と言った。
「今は、aaaしか見てねェって言っただろ」
「……そっか…んんっ!」
「だから今は、aaaを妊娠させてェ、なんてな」
ふん、と笑ったスモーカーに、aaaもにやりと笑った。
「私、17だから……ハタチになったら、いいよ…」
「そうか」
「…ひっ!!」
スモーカーが腰を穿つと、aaaは悲鳴のような声を上げた。

「スモーカーさんが私とお母さんを重ねてないことはわかったけど、浮気は許さないから」
「どうしたらいい」
「……ヒナさん?だっけ。紹介してよ。仲良くなれそう」
aaaはスモーカーを睨みつける。
「わかった。…aaa、てめェはいつからおれを男として見てた」
「えっ……それは…っ!」
aaaは顔を真っ赤にさせた。
「それは……!初めて会った時……かなぁ」
aaaは小さく呟いた。
「初めて…」
「お母さんが、海軍に私を預けた時だよ。7歳くらいだったかな…」
スモーカーは目を丸くして、そして微笑んだ。
「早いな」
「うん。…スモーカーさんが預かってくれてからは毎日がドキドキだったよ。これからも毎日がドキドキだけど、ね」
スモーカーの厚い胸に顔を埋めながらaaaが言った。
「……スモーカーさんのこと大好きだったから本当はお母さんの代わりでも良かったのに、いつの間にか本当に愛されたいって思ってた。……ヘンだね」
「…じゃねェだろ。そういうもんだ」
スモーカーはaaaの唇に軽くキスをすると、二人は自然と微笑みを浮かべた。

「あの子を幸せにしてあげて」という上司との約束は、いつまでも続く。


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