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▽ パラパラは奥が深い


ブラック三兄弟はクラウチ家にお邪魔していた。前にも言った通り、クラウチ家にはパソコンがあるのだ。
ネカフェに行けば済む話だが、地味にお金を食うのでアンタレスたちはあまり乗り気ではなかった。それに長い間家を開けるのはあまり得策とは言えなかったからである。
パソコンは純血であるバーティJr.の父親も母親も使うことはないので安心だ。

「う、腕がぐるぐるしてる…ステップが簡単なのが唯一の救いね」
「え?どこで腕クロスしなきゃならないのこれ?あれ?」
「駄目だわ腕が絡まる」
「このたまにはいるこの腕のごちゃごちゃが困る」
「最初はカラメルでやったらどうだアンタレス」
「バーティ、ナイトオブファイアとかで練習したらどうですか」

パソコンの前で必死に振り付けを覚えているアンタレスとバーティに呆れ顔のシリウスとレギュラスが声をかけるが二人は聞く耳を持たない。
血走った目を画面に向けるアンタレスは殺気を放っていた。

「ああ、もう!ややこしいわね…腕がつりそう」
「カラメルもナイトオブファイアも出来るようになったから挑戦しとるんよーこの前midnightもマスターしたし?」
「いや、せめてスコーピオンにしとけって」
「兄さんスコーピオン好きですよね。それにしてもいきなりRave Until the Night is Overはきついでし」
「「腕がァアアアア!!」」

全力で腕を振り回していたアンタレスとバーティJr.がついに接触事故を起こした。
蹲って震える二人をよそにパソコンは音楽を流し続けている。
Rave Until the Night is Overを踊っていた二人が撃沈したのでシリウスはスコーピオンを検索した。

「…兄さん、うまいですね」
「そうか?この曲始まりは微妙だけど最後の方好きなんだよ」

11歳ながらもなかなかスタイルがいいシリウスはうまく踊りこなしていた。レギュラスも見よう見まねでやっているが、途中で間違えて頬を膨らませる。
いつの間にかシリウスの後ろで復活した二人がスコーピオンを踊り始めていた。

「びでおかめらを買って私たちも投稿したいわね」
「確かに!」
「その時はマグル同盟にも声掛けといてねーアンタレスさん」
「まかせてちょうだい」

突然レギュラスが立ち上がって音楽を止めた。とても真剣な顔をしているので三人もきょとんとした表情で彼を見る。

「…パラパラを踊るのなら、みくみくだんすも踊るべきですよね」

レギュラスの目は血走っていた。

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