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▽ そして私たちは絶望に襲われた


ソーフィンの家で集まる約束をした7人は、早くも集合したかのように思えた。
だが、1人足りない。

アンタレスだ。

ひそかに(と言ってもバレバレだが)彼女に恋心を抱くマルシベールは心配そうな顔を隠そうともしない。

その時、ソーフィンの部屋の暖炉が燃え上がった。
出てきたのはアンタレスだったが、その顔は蒼白だ。

「アンタレス、どうしたんだよ」
「顔色が真っ青だけど…」

マルシベールとエイブリーがアンタレスに近づくと、アンタレスは戦慄く唇を開いた。

「あ、あなたたち…知ってた…?」
「何をだ?」

アントニンが首を傾げる。

「ホグワーツでは、マグルの電子機器は使用不可能なんですって…」
『…』

衝撃の一言に、男子六名が固まった。
その後のリアクションは人それぞれだ。

ソーフィンは膝をテーブルに強打して踞り、ヤックスリーは読んでいた本(それもかなり分厚い)を足の上に落としてしまい、短い悲鳴を上げた。
エイブリーは膝から崩れ落ち、ラバスタンは無表情のまま乾いた笑い声をもらしている。
よろめいたマルシベールは窓に思い切り頭をぶつけ、アントニンは何を言われたのかまだ頭が理解していないようだ。

「アンタレス、アンタレス、エイプリルフールはまだまだ先だぜ」
「一年もチェルシーと離れるだって…?あのふわふわな毛からノミが…?無理無理無理無理(エンドレス)」
「まだ金のジョウロが…どうぶつの林を一年も放って置いたら雑草の林になっちゃうよ」
「リズム地獄だって感覚鈍っちまうよ」
「君のリズム感覚はゼロだから心配いりませんよ」
「…同感だ」
「お前らひどっ!!」

マルシベールのエイプリルフール発言を皮切りに、エイブリーがニンテンキャッツのソフトを抱きしめ(蒼白な顔に青筋、血走った目に涙目というオプション付きだ)、ラバスタンがどうぶつの林の時間を止められないものかと奮闘し始めた。
アントニンが少しでも遊んでおこうとリズム地獄を起動させると、ヤックスリーとソーフィンからの辛辣なツッコミが入って涙目になった。

「…現実逃避しているところ、悪いけれど…」

本当よ。


がっくりと項垂れたアンタレスの言葉に、マグル同盟は今までにない絶望に襲われたのだった。

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