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「つ、つつつまり………」

「つまり……名前が好きって事。俺と、付き合ってもらえますか?」


ウインクをしながら手を差し伸べて来た快斗君は、朝の時の様な王子様だった。


「……っ。嬉しい………!」

「なら、返事ははいかyesな?」

「ふふ。どっちも」

「ははっ。それも有りだな」


快斗君の手に私を手を乗せた瞬間、ぐいっと引かれすっぽり包まれてしまった。

ど、どうかこの心臓の音が聞かれません様に……!!


「名前」

「はいっ……」


その後の言葉が無く上を見れば、優しい眼差しで顔を近づけてきた。

こ、これはキスじゃ……!!


「ちょ、待ってだめだよ誰かに見られたら恥ずかしい……っ!!」

「ドアの方から俺らは夕日で影になって見えねーよ……」

「ん……」



ほんと、Sっけがあるのか王子様なのかわかりませんね。


「あれ、そう言えばもう2人は?」

「あー、バケツの水2人で捨てに行ったぜ?」

「それにしては遅くない?」

「全階の水道かたーく締めてきた」

「………」


私は寝てて気づいていなかったが、6時間目はその為にサボったらしい。
私は快斗君の新しい1面を発見した。

……この人アホだ。


「にしても見られてなくて良かった!まぁ、影になって見えないしね♪」

「シルエットでわかんだろ」

「……どぁあああっ!!!」


快斗君の大馬鹿ものぉおおお!!


ーENDー

そろそろ寒くなって来た10月終わり。


『今日の最下位は……この誕生月の方!!言われた事を素直に受け止めましょう。今日はハロウィンですからねー!Trick or Treatと言われたらお菓子を渡せば、いい事があるかもしれませんね』

「また最下位かよー!!」

「今日も快斗君家来るんでしょ?チョコ好きならあげればいいじゃない」

「だねー!最下位の日は当たるしね。きっと言ってくるから用意しとくよ。じゃあ行ってきます!」

「今日も私仕事だからねー!」

「はーい!!」


そんな朝の会話を思い出し、コンビニでチョコを買って帰る。快斗と共に。


「おじゃましまーす」

「どーぞー」


2人で私の部屋へ入り一息つくと、さっそくキスをしてきた。


「今日は甘えるねー?」

「なぁ名前」

「ん?」

「Trick yet Treat」

「お!あげるあげる〜!」


さっそく〜!!
やっぱり最下位の日は当たる!!

でもなんか言葉がおかしかったような……そんなことを思いながらチョコの袋を開け、ガサゴソしていると快斗に組み敷かれた。


「え?そ、そんなにチョコ待ち遠しい?ちょっとあげるからよけて……!」

「Trick yet Treatの意味知らねーのー?んじゃ、いただきまーす!」

「えぇえええ?!私はチョコじゃなぁあああい!!」



お菓子はいいから悪戯させろ♪




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