今日、町に来たサーカス
きらきらカラフルなテントを張って
マジック、猛獣使い、空中ブランコ
いろいろあったけど でも
その中で一番好きなのが道化師、ピエロだった
ピエロは た・た・た と走ってきて
にいっと笑って
おちゃらけていた
愛すべきみんなの笑い者
でもそのメイクは泣き顔だった



「ずっとそばにいる」って言ったのに
あのひとは嘘吐きだ
でも私にも非があったかもしれない
私も嘘吐きなのかもしれない



サーカス小屋の裏で
ピエロに会った
「どうしてだろう
 すごく悲しいのに
 涙が出ないんだ
 どうすればいいんだろう」と
彼にたずねたら
「そういうときは、わらえばいいんだよ」と言って
にいっと笑った
でもそのメイクは泣き顔だった





[*prev] [next#]



back



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -