私はまだ陽が昇る前
燃えないゴミを捨てに行ったのです
夜明け前のゴミ捨て場には
たくさんのカラスたちが座っていました
黒いかたまりはじっと動きを止めていて
私は不気味に思い
無造作にゴミを投げ捨てました
するとカラスたちが一斉に飛び立ったので
私はこわくなって駆け出しました
少し行って振り返ってみますと
カラスたちはゴミの周りをぐるぐる回って
踊っていました
とても前衛的な踊りでした



一晩中働いた明くる日
早朝の道を家へと
重たい躰で歩いていますと
道端でカラスが反復横跳びをして
私をバカにしました
鳴き声もたてずに
私の目の端でチラチラ動くので
いっそう憎たらしいです
あーあ
夜明け前の静かな道路に寝転がる
このまま眠ってしまいたいな







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