「包丁がある部屋だよ。開けっ放しにしてるわけないよね」
「リドルもたまには役に立つよね」
「しばきたおすよ」
「ごめんよ」

リドルの不思議な力で鍵が開いた調理室。
灯りをつけて辺りを見回せば、お目当てのものは意外と近くに見つかった。


「れいぞうこ発見!」
「name、静かに」
「みてリドル、ケーキの材料が揃ってるよ」

リドルは冷蔵庫を覗き込むnameを見て、ずっと不安に思っていたことを口にした。

「きみ、つくり方わかるの?先に言っておくけど僕はしらないよ」
「…………」
卵のパックと牛乳を抱えて固まるname。
「……え?リドルしらないの?」
「しるわけないよね」
「僕イズぜんちぜんのう、とか言ってたくせに?」
「言ってないし、知らないよね。で、きみはどうなの」
「わわわたわたしは知ってるよ」
「へえ」
「たまごと牛乳と、なんかこうお砂糖とかそこらへん混ぜて焼けばふわっとできるよ。たぶん」
「ふわっとしすぎ。さ、帰るよ」
「や―――――だ――――ぁべし!」
「人が来るだろ!」


かちゃ
 
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