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「すっません!茶番、ぶっ、こいちゃって!ちょ、楽しくなっちゃって!ぜぇはぁ…ぜえー」
『すげェ疲労っぷりだな』
「だっい…じょぶです」

《ここまで来ると参加者達の表情にも疲労が滲みます!いよいよ、最後のトラップです!》
観戦席が沸き立つ。
私は、私達は目の前に立ち塞がる巨大な鳥を見つめた。

「なんじゃそら…」
《サウスブルー出身、人食いこうの鳥のバデスちゃんです!》
「皆さん拍手!ってできるかバカヤロー!何このでかさ!人食い!?ざけんな!」

私の口からマシンガンのように野次が飛び出す。
だってほら、既にバデスちゃんの口から人間の足っぽい物が見えてるもの!美味しく頂かれちゃってるもの!

≪しかし皆さんご安心を!このバデスちゃん実は、ロボットです!食べられた者は即脱落ですが、死ぬことはありません!後でまとめて排出されます≫
「どこから?」
≪……。さあ!挑戦者の皆さん、がんばって彼女の気を惹きつけてくださいね!!≫
「シカトされた!!」
「絶対肛門だ!サイアクじゃねーか!」


食べられても死なないという大前提を知った今、野次を飛ばす参加者達の合間を掻い潜って私は走り出した。目指すはバデスちゃんの足の間!

「わーっはっはっは!このド愚民共!私のような小柄な体系じゃなきゃ通れない場所ってもんがあるのよ覚えとけーぐわっははドギャー!!」
『いや煩ェ!!!!テメェの声漏れなく俺の鼓膜揺すってるって事忘れんじゃねェぞ!!』
「あわよくば直接耳元で鼓膜揺さぶりたい!」
『死ね変態!』

しかし今のは悲鳴を上げずにいられるレベルの攻撃じゃなかった!!
飛び退いた私がさっきまでいた地面には、バデスちゃんの鋭すぎる嘴がブッスリと刺さり込んでいる。
シュウウっと煙の出る穴を驚愕の表情で見つめる面々。

――この大会には危険も伴うんだ。…海賊稼業をしてるアンタ等でも、少しは唸るだろう

「…」

私は社長さんの言葉を思い出して青ざめた。
懐から"キッドさん隠し撮りコレクションNO,17〜憩いの風呂場〜"を眺めた。すぐに顔色戻った。

「よし、覚悟しろバデスちゃん!」
『いや待てテメェなんだ今の!!!』

ここが最後の関門。
見る限り、通過した奴はいない…!

私は落ちていた木の棒を広い、奴の足元に猛然と向かって行ったのだった。

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