もし皆が魔法の国に強制転送されたとするでしょ?ホグワーツ入学すんじゃん。親世代とキャッキャウフフするじゃん。箒乗ったり魔法学んだりするじゃん。さあ、残る楽しみはなーんだ。 A,ホグズミード!


「ということで、ホグズミードへ行くのでお金くださいゴラァ」
「もう一度言ってみろ」
「ホグズミードへ行くのでどうかわたくしめにおこずかいください」
「まったく……。そしてお前どうしてまたスリザリンに」
「もう合言葉覚えた」
「広めるなよ。」
「は、はい。(真顔怖い)」

今日はそう!念願のホグズミードへ行ける日なのだ!(許可証もある!)だがいかんせんギブミーマネー!
前まではヴォルデモートさんとかデスイーターの皆さんにお金せびってたけど、今私が頼れるのはルシウスただ一人なのだ。


「早くちょうだい!置いて行かれちまうよ!」
「それが人に物を頼む態度か?」
「ルシウス!お・ね・が・い!はぁと」
「ドン引きです」


ドン引かれたものの、なんとかマネー入手成功。ボンボンだけにボンボン出すねぇ、と冗談を言ったら半分に減らされたけど、それでも十分だった。
お礼を言って寮を飛び出す。
手に持ったガリオン金貨を落とさないようにしっかり握って、走った。



「よく間に合ったね」
集合場所に飛び入った後、開口一番にルーピンは笑った。

「ルシウスがケチってなければ、もっと早く来れたんだけどね」
「じゃあ何、そのお金マルフォイの…?」
「今はもう私の」
「…」
「あのルシウス・マルフォイにカツアゲする度胸があるのは、きっとこの世でなまえだけだね」
「……俺も機会があればやってみるかな」
「やめときな、相棒。たぶん機会もないし」


何買おっかなー。
ああ〜…百味ビーンズとか蛙チョコとか…それからそれから。

うきうきと弾む気持ちを押さえながら私はホグズミードの街に夢を馳せるのだった。
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