日本とは基本的にむしむしむんむんといった気候が多い。よって日本人はそれに見合った体質になってしまうというわけだ。話は変わってわたしが卿にあてがわれた部屋は広く細やかな装飾のないシンプルで居心地のいい場所である。その質素な作りは武士を連想させたりさせなかったり。ただ少し文句を付けるとしたらアレだ。寒い。最初からこれが言いたかった。

「さああああむううういいいい」

ガチガチなる歯をどうする事も出来ないままベットから跳ね起きて部屋を飛び出す。ノックも無しにヴォルデモートさんの部屋の戸を蹴り上げてそのまま転がり込んだ。

「貴様なにして」
「寒いんです寒いんです!っていぎゃー!なにこの部屋あったか!暖炉ついてんじゃん!」
「……当り前であろう。屋敷の当主を凍えさせる家があるか」
「確かにね!しかもベットむだに広い!そしてあったか!もしかしてこれ電気もーふ?」
「ああ。昔しもべの一人が送ってきたのだ」
「(電気毛布プレゼントってどうよ)」
「マグル製品を送りつけるとは良い度胸だと八つ裂きにしてくれたわ」
「理不尽すぎでしょ!使ってるじゃないですか!」
「マグルは根絶やしたいが、その知能は評価に値する」
「じゃあしもべ殺さなくて良かったんじゃね?」
「素朴な疑問を抱くな。私の気分だ」
「デンジャラス!」

いつかそのうち気分で殺されそうな気がしてきた真冬の夜

(安心しろ。お前を殺す時は前もって言っておいてやる)
(じゃあ3週間くらい前でお願いします。荷物まとめる期間欲しいので)
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