※学パロ
「ったく、本当に訳わかんない」
「だからごめんて言ってるだろ」
マックでシェイクをすすりながら、目の前の男に文句を垂れる。
それに対し、ポテトをつまみながら面倒臭そうに謝る目の前の男、もといランピー。
「1-Dの子がアンタの事好きって教えた時、付き合ってみようかなって言ったのアンタじゃん。
だから、私らはアンタんとこにその後輩向かわせたのに、いざ告られたら振るとか。
私の面目丸潰れだし。
マジふざけんなよど畜生」
怒り任せに、机の下でランピーの足を思い切り何度も蹴ってやる。
その度に顔を歪めるクソッタレ。
あー、もう本当にムカつくわ。
軽く顔パンしてやりたい。
「痛っ、ちょ、痛いって!謝ってるんだから、蹴らなくてもいいじゃんかっ」
「謝って済んだら警察いらないっつの、この馬鹿!」
トドメに思い切り弁慶の泣きどころを蹴り上げた。
「っい゛!!!」
足を押さえて、床を転げまわるランピー。
良い様だ。
「ちょ、カイリ酷すぎだって、ほらっ、青くなってる!」
「悪いのはアンタでしょうが。そんな気ないのに期待させるような事言って」
「だって、仕方ないじゃん!嫉妬して欲しかったんだもんっ」
「だっても糞も…、は?嫉妬?」
私が繰り返すと、しまったと、ばかりにランピーは口を押さえた。
「嫉妬って、どういう事?」
「いや…その…」
ランピーの顔に冷や汗らしきものが滲む。
「言わないなら、その股についてるのヒールで踏むわよ」
「全力で言わせて頂きます」
「よろしい。それで?」
「いやぁ…ね、カイリに嫉妬して欲しかったっていうか…」
「は?私に?」
「…うん。なのにカイリ、全然何も思ってないし…」
「え、ちょ、なに、どういう事?なんで私に嫉妬して欲しかったの?」
私がそう問うと、ランピーは下唇を噛み締めた。
「…カイリ、疎すぎ」
腕を掴まれ、無理やり立たされる。
「何すっ―――」
そして何故か、抱きしめられた。
「は?え、ちょ、ランピー!?」
あまりの衝撃に思考回路が上手く回らない。
突き放す訳にもいかず、ただただ慌てていると、ランピーが震える声で呟いた。
「」
呆然とする私を残し、ランピーは走り去っていった。
鈍感×鈍感
(「だから、俺が好きなのはお前なの!」)
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