SS部屋 | ナノ
※立場逆転静帝書き直しVer.の番外編T

2011/03/15 18:36

フリリク企画の静帝立場逆転パロ書き直しVer.の番外編ですー
びやくえろちゅーい


 パタパタとスリッパが床を世話しなく叩く音が聞こえて目が覚める。うっすらと開いた瞳はカーテンが開かれたことによって眩しい程の朝日が差し込んだことで再度閉じることになった。
「静雄さん、起きてください。朝ですよ」
「眩しい…」
「起きれば気にならなくなりますから。ほら、早く」
「ぅ…」
 むくっとけだるい身体を起こせば、愛しい恋人がエプロン姿で静雄の顔を覗き込んでいる。
 静雄は誘われるように目に入った唇に噛み付いた。
「ん…ぅッ」
「…ん、おはよ」
「…おはようございます」
 静雄が柔らかな笑みを浮かべれば、帝人は呆れたように溜息を吐き出す。
 慣れた手つきでエプロンを外すと、いつものジャケットを羽織る。
「じゃあ僕は先に出ますから。朝ご飯は机の上、お弁当は玄関に置いてありますから」
「ん、わかった」
 部屋から立ち去ろうとする帝人の後を着いていくと、確かに重箱サイズの弁当が置いてあった。
 靴を履き終えた帝人の肩を叩く。
「いってらっしゃい」
 軽く口づければ、少しむすっとしたような表情をする。
「朝からスキンシップはやめてください」
「夜ならいいのか?」
「……いってきます」
「おう」
 耳を真っ赤にする様は童顔が合わさってとても可愛い。
 同じ歳、しかも誕生日が二ヶ月しか変わらないようにはとても見えない。一緒にいれば今だに兄弟か何かに間違えられる。
 その後、拗ねた帝人の機嫌をとるのは中々苦労が掛かる。機嫌をとろうとして食べ物を買ってこれば「子供扱いしないでください」と尚更拗ねる。なんだかんだ言って買ってきた焼鳥は食べるのだが。
 愛しい恋人の姿を思い出し、口元を緩めていたのだが、朝食の存在を思い出してリビングへと脚を向けた。
 二人用にしては大きいダイニングテーブルの上には豪勢な朝食が並んでいる。静雄がよく食べるということを計算してだろう。
「…にしても、あいつ一体何時に起きて作ってんだろ」
 弁当も一緒に作るとなれば朝は早いだろう。しかも量が量だ。
 静雄は考え過ぎたせいで少し冷めた朝食を食べ、牛乳を飲み干した。

「ほぉー…、今日もまた豪勢だな」
「トムさんも食べます?」
「いや、これはあの子がお前のために作ったもんなんだろ?ならもらえないって」
「そういうもんっすか」
「冷凍食品とかも使ってないみたいだし、結構時間かかってんだろうな」
「ただでさえ静雄は食べるのに」と苦笑しながら言う上司を見つつ、甘いマヨネーズが掛かったエビフライにかぶりつく。
 何か礼をした方がいいのかと考えるが、何をすればいいか検討もつかない。
──…次の休みは帝人の言うことをなんでも聞いてやろう。
 うん、と一人決めながら、ケチャップの掛かった大きなハンバーグを箸で二つに割った。

 帝人はいつも9時を回った頃に家に帰ってくるので、夕食は静雄の担当だ。家事は帝人が朝の内に大体のことは済ませてしまっているので、朝帝人が干したままの洗濯物を取り込む。
 サイズが全然違う洗濯物を破らないよう最善の注意をしながら折り畳む。
 お互いの部屋に置く際、何となく帝人の部屋で深呼吸してみる。住み初めてからあまり日が経っていないせいか、帝人の匂いは少ししかしなかった。
「─…と、飯作らねえと」
 帝人は何が食べたいかと頭の中で考える。帝人は見た目とは裏腹に親父臭いモノが好きだ。そして硬いモノはあまり好まない。
 考えた結果、麻婆豆腐を作ることにした。四人前の素と他に必要なモノを取り出す。葱は多めにいれた方が好きだ。
 冷凍された挽き肉を解凍していると、カタンと玄関から音がする。時計を見ると短い針が8を過ぎた位だった。
 少しだけだが、早めの帰宅に静雄は口元を緩めながら玄関へと向かう。
「おかえり、帝人。まだ飯作れてねえんだけどよ」
「し…ずお…さ」
「帝人?」
 帝人は顔を真っ赤にして、倒れるように静雄にもたれ掛かる。いつもとは違う恋人の態度に、静雄は帝人の靴を脱がせ、リビングへ横抱きに運ぶ。
「帝人、風邪か?無理すんな」
「ちが…」
「なんか消化のいいもん…お粥作るから寝てろ、いいな」
「ぁ…」
 帝人のベッドに寝かしつける。落ち着かせようと頭を撫でてやれば、帝人は何か縋るような目を静雄に向けた。
──風邪引いたらなんか心細くなるもんな。俺がしっかりしねえと。
 一人サイズの土鍋に必要なモノをいれる。出来上がる少し前にとき卵をいれて蓋を閉めた。
「これでいい、か」
 塩加減を確認し、帝人の部屋まで慎重に運ぶ。
 帝人の様子は今だに荒い息を繰り返し、肌もピンクに染まっている。
「帝人、辛いかもだけどこれは食え。それで薬飲んで寝ろ」
「し…ずお…さ…」
「ん?」
 身体を近付ければ普段より少し熱い柔らかな唇が当たる。
「みか…」
「静雄さ…静雄さん、助け…」
「帝人…?」
 風邪にしては様子がおかしい。もじもじと膝を擦り寄せている帝人の脚にそっと触れた。
「ひゃあ…っ」
「…ッ」
 びくんと身体を震わせる帝人に、静雄は自分の唾を飲み込むのがわかる。
「その…もしかして、媚薬…とかか?」
「今…さっき…」
 息を絶え絶えにしながら話す帝人に、静雄は頭をガシガシと掻く。
 風邪だと思い込んで帝人に苦しい思いをさせていたのかと思えば、自分の馬鹿さに溜息が出た。静雄は帝人の上に身体には触れないようのしかかる。
「…帝人、俺にどうしてほしい?」
「…?」
「お前の好きなようにやってやるよ。ほら、言ってみろ」
「…ッいじわ、る!」
 顔を歪ませる帝人に、静雄はそんな顔も可愛いと笑みを浮かべる。だが帝人はその表情に馬鹿にされたとおもったのか、眉間に皺を寄せた。
「…いい、です。自分でします、から、出て行って…ください」
 静雄の身体を押し退けようとした手を掴み、万歳の体勢にさせる。元々力のない帝人は、拘束から逃れることは出来なかった。
「ほら、帝人。言ってみろ…」
 耳元で囁きながら息を吹き掛けると、帝人の身体が異常なほど跳びはね、ぐったりとする。
 下へ目線を向ければ、じんわりと濡れていた。
「…俺の声でイったのか?」
「…ッ」
 無言は肯定だ。
 静雄も帝人と同じ位顔を赤らめる。
「ッああくそ、可愛い」
「ぅるさい…です、ぁんっ」
「もういいから啼いてろ」
 片手で器用にベルトのバックルを緩め床に投げ捨て、まるで獣のように下着を剥いだ。
 しとどに濡れた帝人のそれを舐めると、クスリが効いているのかあられもない声を零す。
──…くそっ、全部こいつが可愛いのが、クスリなんて仕込まれてるのが悪い!
 アイスを舐めるように根本から舐めあげる。たまに歯をたててやれば、帝人は歓喜に啼いた。
「帝人はどこを舐められると気持ちいい?」
「そんな、こと…っ」
「ココか?」
「ぁああ…っ」
 尖端の括れをちゅっと吸えば帝人の身体は痙攣するかのように震える。歯を食いしばり、熱を吐き出すのには堪えたようだ。
「我慢するといつまでも苦しいままだぞ」
「ひぅぅ…っ」
 最後に一度だけ勃起したそれに口づけ、顔を帝人の前まで持って行く。口端から流れ落ちるよだれを舐め、だらし無く開けっ放しの唇にキスをする。
「にがぃ…」
「そりゃ、うまいもんじゃねえからな」
 帝人の脚に引っ掛かる下着を脱がし、脚を大きく開かせる。
 これからされるであろうことに興奮しているのか、脚を開かされたことに羞恥を感じたのかはわからないが、帝人のそれはより大きくそそり立っていた。
 帝人のそれから零れ落ちる白濁を指で拭い、潤滑油の代わりにし、ナカへと指を挿れる。慣れた手つきで帝人のイイ処を正確に突く。すぐに達せないよう根本を掴むと、帝人は非難めいた声をあげる。
「まだ駄目だ」
 指を増やし、何度か掻き回すとすぐに指を抜いた。媚薬のせいか、普段よりも中が苦しくない。
 自身を宛てがえば、帝人はふるふると首を横に振る。
「だ…め、壊れちゃ…」
「壊れちまえよ」
 いつもの気丈とした態度は何処へやら、帝人はまるで小動物のように震える。
 静雄は帝人の額にくっついた短い黒髪をあげると、一気に挿入した。
「やああッ…あぁ…っ」
「ん…帝人」
 どろどろに柔らかくなったそこを味わうように動かないで感触を楽しむ。欲しがるようにきゅうきゅうと締め付けるそこを一度突けば、「きゃうっ」と甘い悲鳴が出た。
 ゆるゆるとした衝動をしていれば、帝人は足りない言わんばかりに自ら腰を動かす。
「こんな可愛い帝人が見れるんだったらクスリも悪くねえかもな。ま、俺以外がお前のこんな姿見るんだったらソイツぶっ殺すけど。つーかクスリ仕込まれたんだから帝人にクスリ飲ませたヤツはお前の乱れた表情見たって訳だよな。許せねえ…!」
「し…しずおさ…」
「…終わったら仕込んだヤツのこと聞くからな」
「わかった…からっ早く」
 お願いと何度も譫言のように呟く帝人に、静雄は欲望のままに帝人を貪った。何度犯しても止まない熱に静雄は初めて自分が満足するまで帝人を抱けたと実感した。

「……静雄さんって、絶倫だったんですね」
「あ?」
「まだぴんぴんしてるなんて…」
 掠れた声で話す帝人の声がよく聞き取れなくて顔を近付ければ、近いですと押しのけられる。
「…で、誰だよ」
「はい?」
「お前にクスリ飲ませたヤツだよ。絶対ぶっ殺してやる…!」
「…新羅ですよ」
「…あ?」
「僕に薬を仕込んだのは新羅です」
 帝人が顔を背けながらそういえば、静雄は呆れ気味に身体から力が抜ける。
「なんでアイツが…」
「知りませんよ。事務所に来たかと思えば僕の紅茶に薬を仕込んだんですよ。またセルティさんにお願いしなくちゃ」
 お願いというのは新羅にお仕置きを頼むというものだ。静雄は溜息を吐き出しながら、冷めて水分の吸ってしまったお粥を食べる。
「まず」
「温めてきたらどうです」
「めんどいからこれでいい」
「僕に作ってくれたんじゃないんですか」と帝人が口を尖らせながら言えば、静雄は食べようと口を大きく開いた顔のまま止まると、帝人の口に冷めたお粥がのった蓮華を突っ込んだ。



なんか今日は書けそうになかったから立場逆転静帝パロの番外編を一つ…
明日もこれかもしれない…
そのうちmainの方に移動させますー


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