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6


恐らくあの男の仲間の攻撃によってまた軽く意識を飛ばしていたようだった。
横たわっている私の近くに誰かが倒れてきた。
「くそ………!!ムチャクチャだ…弾がねェだと…!?お前大丈夫か」
「クェ」
先ほど遠くのほうにいた鼻の長い人と大きな鳥のようだった。
彼らと目だ合う。
「お前気が付いたのか、安心しろお前のことも俺たちが必ず助けてやるからな」
頭から血を流しながら、私を安心させるかのように笑った。
自分だって怪我をしているのに誰かもわからない奴の心配をするなんて不思議な人だ。
私はコクリと静かにうなづく。
「ハァ…ハァ…おい!!目ェ覚めたかよてめェっ!!」
「ああさめた…サンキューもうくらわねぇぞあんな絵の具」
その人の目線の先には所々焼け焦げている帽子の人が息を切らせていた。
「一人だって死なせてたまるか!!!!も〜〜〜イカッたぞおれは!!!!」
「ハッハッハッハッてめェが怒ったところでもう仲間達はこの通り」
嘲笑する男の言葉に二人の顔が険しくなる、少し身じろぎをすると後ろに固いものがぶつかった。振り返ると何か白いものがある、何かわからなて良く見るとそれが横たわっていた巨人である事がわかった。彼があの白いものによって人形のように固まっていたのだ。隣を見ると彫像の上にいる人たちも彼と同じく固まっている。みんなもう死んでしまっているのだろうか、あまりの光景に眼をそらす事ができなかった。
「だから何だ!!まだ生きている!!!!」
そう叫ぶ帽子の人はあきらめていないようだった。
この場をどうすればいいのか私には想像ができない、けれどこの人の目はまだあきらめていなくて。不思議と彼ならみんなを助けることができるのではないかと思った。
「ハハ…そいつはどうかね…あとはミス・GWの着色が済めば立派なろう人形になっちまう」
「その通りだがネ……!!手遅れにして更なる絶望を味わえ!!」
どこからかあの男の声が聞こえる。森の奥から轟音と地面と一緒に現れた。
「出撃!!キャンドルチャンピオン!!」
全身を白いものの塊で覆い巨大となってやってきた。
「コイツァ……かつて4千2百万Bの賞金首を仕留めたという」
「Mr.3の最高美術!!!!」
今まで私がどんなに暴れても見たことのない姿だ。その大きさと雰囲気からあの男が本気なのだとわかる。その体をパートナーによって色が付けられていく。
この隙に何もしない帽子の人を見ると、目を輝かせて見とれていた。
「かっこいい」
「見とれている場合か!!戦え!!」
真面目なのか不真面目なのかわからない人たちに少しの不安がよぎった。
そして我に返った彼と男の戦いが始まる。
信じられない光景だった。
腕が伸びたのだ、足も手も勢いよく伸びて男に叩きつけられていく、帽子の人もあいつと同じく不思議な力を持っていたのだ。
「そうか…なんで気づかなかったんだ!!霧になるってことは溶けてるってことしゃねェか」
戦いにくぎ付けになっていると鼻の人が何かに気が付いたようにハッと息をのむ。
「ルフィ!!コイツのろうは火で溶ける!!!!いくら硬くてもろうはろうなんだ!!!」
火で溶ける、この白いものは火で溶けるのか、彼の言葉であの男が手でも足でもなく私の口を最初にふさいだ理由が分かった。
「お前が無知でバカで助かった」
以前あいつが私にいった言葉だ、あれはこいう事だったのだ。
「こいつらも!ブロギー師匠も!!まだ固まって時間が浅い!!救えるぞ!!」
「本当か!!?」
「うんほんとよ」
「いやキミが白状すな!!!」
この場の風向きが変わった気がした。

まだ終わってない、だからまだあきらめてはいけない