高校生/寝取り/レイプ/イラマチオ
中学の頃から一緒だった倉木と恋人になったのは今年の春のことだった。高校二年生になりクラス替えでまた倉木と同じクラスになれたことを喜んだのも束の間、隣の席の高橋さんに告白された、と倉木に相談されて頭の中が真っ白になった俺は、「返事保留してるんだ、どうしたらいいと思う?」という問いに、咄嗟に「俺の方が倉木のことが好きだ!」と捨て身の告白もどきをしてしまった。
ああ、ずっと我慢してたのに、もう終わりだ、と下を向いて震えていた俺を気づいたら倉木が抱きしめていて、一瞬なにがなんだかわからなかった。
耳元で「俺も七海が好きだ」と言ってくれた時にはもう俺の顔は真っ赤で、目の端には涙が浮かんでいた。
それからお互い落ち着いて色々話した。俺が中学の頃から倉木が好きだったこと、倉木も初めて会った入学式で俺に一目惚れしてくれたこと、高橋さんからの告白のことを相談して「頑張れ」と言われたら諦めようと思っていたこと…
「改めて、…好きです、俺と付き合ってください。」
「よろしくお願いします。」
普段使わない敬語に二人で笑って、小さくキスをした放課後の屋上から見えた夕日を、俺は一生忘れないと思う。
倉木はテニス部の副キャプテンで、俺は月に一回活動するかしないかの写真部だ。放課後はどうしても時間が合わなくなる。毎日教室で本を読んだり課題をしたりしながら倉木を待つ時間は、好きな人を待ちわびているからかとても長く感じた。
今日もいつものように一人課題のノートを広げる。テスト期間が終わったばかりで皆浮かれているのか、寄り道の計画を立てながら次々と下校して行き教室は早々に俺一人になった。
三十分ほど立つ頃には課題も予習も終わり、図書館で暇つぶし用に本でも借りようかな、と思っていると教室のドアが開いた。
「あれー、七海じゃん。まだ帰ってなかったの?」
俺忘れ物しちゃってさー、と入ってきたのは俺の隣の席の相馬だった。中学が一緒だったもののクラスが同じになったのは今年が初めてで、特別仲がいいというわけでもなかった。何よりコミュ力が高く、女の子に人気で、彼女がコロコロ変わる相馬にあまりいい印象がない俺は、なんとなく彼を避けていたのだ。
そんな相手と二人きりは気まずいな、忘れ物だけさっさと取って帰らないかな、と心の中で呟く。しかし相馬は自分の席、つまり俺の隣の席に座ると頬杖をついてこちらをじーっと見つめ始めた。
「なんで七海帰らないの?」
「倉木待ってるから…」
「ふーん…」
気まずい、今日は女の子との約束は無いのかよ、と思っていると突然相馬からかけられた言葉に体が固まった。
「なぁ、七海と倉木ってデキてんの?」
一瞬、時が止まったように感じた。震える体にムチを打って相馬の方に視線を向けると、にやにやと下品に笑っている。どうして、なんで、とパニクる頭の中を抑えて、なんとか声を出した。
「……何、言って…」
「ほらコレ」
ずいッと目の前に出されたスマホの画面には放課後の体育館裏でキスをしている俺と倉木が写っている。ズームで撮ったのか顔がはっきりわかる状態で撮られていた。
「…っ!?」
「一昨日たまたま通りかかってさ、学校で大胆だね」
どうしよう、こんなことが周りにバレたら、きっと気持ち悪がられるに決まってる。倉木は部活にも居づらくなるだろう。中学からずっとやってきたテニスをやめなくてはいけなくなるかもしれない。
「た、のむ…、誰にも言わないで…っ」
声が震える。相馬はふっ、と笑うとスマホを仕舞って立ち上がった。
「いいよ、でも条件がある。着いてきて。」
next