Cage 3-2 | ナノ

一度ベッドから降りて机の引き出しから手錠の鍵を取り出し、支柱にかかっている方の輪を外す。優の両腕を後ろ手にして、右手に支柱から外した輪をかけた。
自分のズボンのベルトを外してファスナーを下げ、下着を下にズラしてペニスを取り出す。飲尿の興奮でゆるく頭をもたげていた。優はその様子を、ずび、と鼻水をすすりながら濡れた目で見ている。



「舐めて」


あくまで優しく、穏やかな声で言ったつもりだったけど、優は目をぎゅっと瞑って頭を左右にブンブン振った。
俺はズボンと下着を完全に脱いで、床に放ると胡座をかいて座った。目の前に座る優の後頭部を掴んで自分の股間に引き寄せる。両手を後ろに回している優はバランスを崩して倒れこみ、顔はちょうど俺のペニスの目の前に着地した。泣きすぎのせいでしゃくりあげ、漏れる呼吸が直接肌に当たって興奮する。



「ひ…っ、ひっく、や…、ゃ…だ…、」
「大丈夫、俺はおしっこは出さないからさ。」



その言葉にびくりと肩を跳ねさせ羞恥に顔を歪めた優の顔をペニスでペチペチと軽く叩く。まぁ、いずれはソッチも飲んでくれるようになったら嬉しいけど、と呟きながら口の中に指を入れて無理やり開けさせると、隙をついて一気に捩じ込んだ。両手の手錠がガチャガチャと音を立てて部屋に響く。


「んっ!!ん、んふ、ふぅ…っ、」
「上手上手、もっと舌全体つかってみて」
「んー…っ、んんんっ、んぐ、」



下手くそ、だった。
だけど優の初めてのフェラ、上手だった方が困る。どこの誰に教えられたのか、吐くまで殴り続けてしまうかもしれない。両手で顔をがっちり固定してるので口から抜かれることはないものの、申し訳程度にしか舌が当たらないこれはフェラとは呼べないかもしれない。まぁそこはこれからゆっくり教えて覚えさせればいい。なにしろ時間はタップリあるんだから。
仕方ないのでべったり下の方に逃げている優の舌にペニスが上手くこすれるように角度を変えて腰を前後に動かす。優の声はどんどん苦しそうな色に変化していったけれど、これならそのうちイけるだろう。しゃくりあげによって痙攣する喉の振動もそれなりに快感になる。
と、その時だった。



ピンポン、



安っぽいベルの音がドアの方から聞こえた。
優の頭を固定している両手はそのままに、廊下の方に視線をやると、しばらくの静寂の後、ドアの向こうの声が俺たちの耳に届いた。


「佐倉、いないのか?」


今朝聞いたばかりの声、黒田だ。寮のドアは当然だけど普通のマンションの様な鉄製ではなく、木造であまり厚みがない。ドア越しでもそれなりに会話ができるようなものだった。
黒田の声に、俺以上に反応を示したのは優だった。口に俺のペニスを入れたまま、上目遣いで俺を見つめるその表情は驚きと動揺、そして少しの期待を含んでいた。優はすごくわかりやすい。顔を見れば何を考えているのか俺には大体わかってしまう。これは、もうやめてもらえるかもしれないって期待してる顔だ。


「佐倉、おい、鳴沢もいないのか?」


ドアを軽くノックする音と黒田の声を無視して再び腰を動かすと、優の頭は拒否するように暴れだす。ぐっ、と両手の力を強めて押さえ込むと、今度はくぐもった声が大きくなり抵抗の意思を示してきた。
しかたないなぁ、と呟いて優の口からペニスを引き抜くと、うぇ、と小さくえづき頭をシーツに落として犬のように短く呼吸を繰り返した。
ベッドから降りて優の体を仰向けに転がし、シャツ一枚で下半身丸出しのまま横抱きにするとひどく驚いた顔をして俺を見た。えっ、えっ、と狼狽える優を抱えたまま部屋から廊下に出ると意味を理解したのか必死で暴れだしたけれど、気づくのが遅かった。ドアの前で優を下ろすと部屋に逃げる暇も無い速さで、ドアに向かって背後から体を押し付ける。必死に首を捻ってこちらを振り返る優の顔は真っ青だった。やだ、やめて、とかなり小さな声で抗議する優を完全に無視する。


「いるよ。何の用?」


ドア越しの黒田に向かって話しかけながら、優の首根っこを前に押し付け、腹に手を回して持ち上げる。腕が使えない為ドアに完全に寄りかかった顔と肩が上半身を支え、下半身はこちらに向かって突き出す体勢になった。


「っ、!?……!!!」


勃起したペニスを優のアナルにぴた、とくっつけたのと、黒田の質問が飛んできたのはほぼ同時だった。


「鳴沢だけ?佐倉は?」


優の腰を両手で掴んで、ぐっ、と腰を前に進める。


「ぃ……っ、……っ!!!!」


悲痛な声は、優の口内に飲み込まれていく。昨日したばかりとはいえ全く解していなかった穴は、当然ながらペニスの侵入を許しはしなかった。しかし力任せに押し付け、さらに右手で尻の割れ目を開くと少しずつながらではあるけれど、穴の中に入っていった。
喉を閉めて声を殺した優の体がガクガクと痙攣しながら真っ赤に染まった。ペニスが全て収まると、酸素を取ろうと口を開け舌を突き出す。



「さっきまで寝てたけどもう起きてるし熱も下がってるよ。呼ぼうか?優、黒田きてるよー」


わざとらしく部屋の方を振り向いて優を呼ぶふりをする。荒い呼吸をする優の耳元で、ほら、黒田と喋りなよ、と囁くとぶんぶんと頭を左右に振り、そのたびにドアが揺れる。黒田は怪訝な顔をしているだろうか。優と話せないと黒田ずっと帰らないよ、と諭すと、絶望したように目を見開き、やがて静かに目を閉じて口を開いた。



「くろ、だ…、何か用…っ?」
「あ、佐倉……風邪って聞いたからさ、平気か?」
「へいき…っ、……っあ゛、あぁあ゛あっ!?」
「っ!?佐倉…!?」



何の予告もなくペニスを奥まで突っ込んで、胎内の肉をえぐるように突き上げる。喋るために開かれていた口は咄嗟に声を殺すことに失敗したようで、優は痛みと驚きに声をあげた。
頬をドアに押し付けた優の目が必死にこっちを見て、内緒話をするときの様な小さく掠れた声でやめて、やめて、と繰り返した。涙をボロボロと流しながらの懇願を無視して激しくピストンをすると、堪えきれなかった呻きと喘ぎがドア越しに黒田の耳に届く。



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