Cage 3-1 | ナノ
小スカ/フェラ/微公開プレイ



教室に入り、すれ違うクラスメイトたちに適当に挨拶をして自分の席に着く。今学期最後の登校日ということもあって教室は浮かれた雰囲気に支配され賑やかだった。
そんな雑音たちをBGMにして適当にスマホを弄っていると、普段あまり聞きなれない声に「なぁ、」と話しかけられる。俺の机の前に立っていたのは黒田だった。どこか気まずそうな、それでいてどこか俺を責めているような目をして、座っている俺を見下ろしている。


「あのさ、昨日…」
「優なら今日は風邪で休みだよ」


黒田の言葉の続きを遮るように強い口調でそう言うと、ぐっと口を噤み、何かを言いたげな瞳でしばらく俺の顔を見つめてから席に戻っていった。
学校にいる間はイメージ通りの温厚な自分を保とうと努力するつもりではいたのに、黒田に対してだけは敵意を殺しきることができない。昨日黒田の名前に縋った優を思い出して腹の底がふつ、と煮え立つ。が、すぐに泣いて謝る優の顔が浮かんだ。


「可愛かったなぁ…」


誰にも聞こえないくらい小さな声で呟いたと同時に始業ベルが鳴った。




全校集会で校長の話や夏休み期間中の諸注意を聞いてホームルームで成績表を受け取るといういつも通りの流れは、昼前に終わった。優の机やロッカーの中には筆記用具やプリントを入れたファイルが僅かに残っていたのでそれを回収して、自分の荷物も忘れず全て持って学校を後にした。
帰り道、担任から預かった優の成績表を開く。昨日も体調不良で遅刻したという体になっている優の風邪を疑わない教師は、じゃあこれ渡しておいてくれ、と軽い口調で俺にそれを渡した。一応こういうのって重要文書の類になるのに人に預けるのってどうなんだ、と思いつつも優のことを知れるツールの1つを手に入れられたことはラッキーだった。
オーラル等の英語系や現国にはそれなりの数字が付いていたが、理数系は中の下。わかりやすい文系タイプだ。そういえば生物の実験でカエルの解剖をした時、優は青ざめてメスを持ったまま固まってしまっていた。グループワークではなく1人につき1匹配られたカエルだったけど、俺は先生の目を盗んで優の分のカエルも解剖した。グロテスクな内臓から目をそらしろくに観察なんかできてない優の分のレポートも書いてあげると、俺の体に軽くくっついてシャツの裾を引っ張り「ありがとう…」と言った。昨日のことのようにハッキリ覚えてる。






寮の廊下も学校同様に浮き足立っていた。大きなスポーツバッグやボストンバッグを持っている奴らは早速今日帰省するんだろう。今日からじゃないにしろ寮生はほぼ全員どこかしらの期間で帰省をする。
寮は基本的に2人で一部屋。ピッキングでもすれば余裕で開けられそうな申し訳程度のちゃっちい鍵はそこに住む生徒に一本ずつと、寮長の部屋にあるマスターキーの計3本だ。そのうちの一本をカバンから取り出し解鍵して部屋に入る。右手にトイレと洗面所、風呂も小さいながら全部屋に完備してある。廊下を突き当たって引き戸を開けると居住スペース。

朝部屋を出るとき、ずっと両手を頭上に上げっぱなしではしんどいだろうと思って眠っている優の手錠を付け替えた。昨日の鎖が短いものから、それなりに長いもの、と言ってもベッドの上からは降りられない程度の長さのものだ。その輪を1つはベッドの支柱に、もう1つは優の左手に。

扉を開けると優は昨日最後まで脱がせなかったシャツを一枚羽織っただけの格好でベッドの上に座り込んでいた。こちらに背を向けているせいか俺が帰ってきたことに気づいていない様子の優は、背中を丸めてなにやら手元を動かしているようだった。耳をすませると荒い息遣いと、カチャカチャと金属同士がぶつかる音がする。
静かに部屋に入り手元が見える位置まで行ってみると、枕元かどこかに落ちていたのか安全ピンを開いて、その針を左手にはめられた手錠の鍵穴に突っ込んで動かしていた。一心不乱に動かしている手は離れたところから見てもわかるくらい震え、優の表情もかなり切羽詰っていた。ここまで近づいても気づかないなんて、相当ピッキング作業に集中しているようだ。



「なにしてるの」


ビクッと大袈裟に肩を跳ねさせその拍子に手から安全ピンを落とした優は、俺の顔を見るなり青ざめ、眼に涙を溜めて顔を歪ませた。ベッドに腰掛けて安全ピンを拾い針を閉じると遠くへ放り投げる。


「ひっ、あ、ち、ちがう…っ、ちがう、ちがぅ……」
「なにが違うの」


優の言う”違う”はきっと、ここから逃げようとしたわけじゃないって意味だ。だけど手錠を外そうと必死になっている姿を見る限り”違う”とは思えなかった。言い訳があるなら聞こうと思い、違う、しか言わない優の次の言葉を待っていると目をぎゅっと瞑りかすれた声で


「と、トイレ……っ、いきたい……」


と言って、俯いた。

ああ、なるほど、と納得してしまった。
確かにトイレに行くには手錠をしたままでは物理的に無理だろう。相当足掻いたのか手錠のかかった左手首は真っ赤になっていた。わかったよ、と頭を撫でてあげると優はホッとした様子で眉毛を下げ目を細めた。手を頭から離しそのまま手錠へ、ではなく下半身へ滑り込ませる。優の体が一気に強張ったのがわかった。混乱している隙に足をやんわり開かせて股間に顔を埋める。


「えっ、…?…や、やだ…っ!!なに、なに、やだ、といれ…っ!!」
「いいよ、俺の口に出して」


震える優のペニスを手で持ち上げて、見せつけるように口の中に頬張った。ちら、と視線を上げると優は信じられないものを見るように目を見開いて青ざめていた。ああ、溢れそう、と思った瞬間に目からボロっと大粒の涙が零れて頬に線を引く。火がついたように頭を振り暴れだした優の足を押さえつけた。


「やだぁあっ!!まこと、やだ、おねがい、といれ、トイレ行かせてっ!!やだ、やだっ!」
「はひていいっへ」
「や…っ!!しゃべ、しゃべらないでっ、といれ、トイレいきたいぃ…っ!!」


我慢のしすぎかじんわり熱を持ったペニスを口の中で弄ぶ。快感を高めて射精を誘うような愛撫ではなく、あくまで放尿を促すように先端を中心に優しく舐める。自由になる右手で俺の髪を掴んで引き剥がそうとする力も、最初は痛いくらいだったのに徐々に弱まっていく。俺の顔の両脇にある優の内腿がぶるぶると震え始めた。


「うっ、あ、ごめんなさい、やだ、やだ、まこと、やめて、ほんとに、でる…っ、やだぁっ、ごめんなさいっ、ごめんなさい、ごめんなさいぃ……っ」


なにに対してのごめんなさいなんだろうなぁ、コレ。手錠を外そうとしたことなら、シーツを汚して俺の手を煩わせたくないという優の健気さに免じてとっくに許してるのに。
人差し指、中指、薬指の3本で下腹部をグッと抑えると「ひっ、」と引き攣った声が漏れた。なかなかしぶとい口内のペニスにトドメを刺すようにジュッと音を立てて吸い上げる。


「やだ、やだっ、やぁぁあ……っ」


ぶるっ、という痙攣、そして悲鳴とともに決壊したダムは、じゅわ、と最初の一滴が溢れ出るとあとは呆気なかった。みるみるうちに口内に充満したソレをゴクゴクと喉を鳴らして飲んでいく。温かい液体が喉を通って食道に落ちていく感覚がハッキリとわかってゾクゾクした。優の、おしっこ。


「ぁ、あ……っ、」


よっぽど我慢してたのかなかなか止まらない。弱々しい声はどこか恍惚としていた。勢いが段々弱まり、やがて完全に出し切ったことを確認すると全体を掃除するように一通り舐めてから口を離した。

ゆっくりと体を起こして、カタカタ震える優と視線を合わせる。


「ごちそうさま」


笑顔でそう言うと、優の顔はますます真っ赤になった。


「ぅ、う゛ぅぅ…っ、ひっ、ひぐっ、うぇ、うぇぇぇ……っ、」



右手の甲で顔を覆いゴシゴシと拭っても、次から次へと流れてくる涙は手を伝ってポタポタと優の腹の辺りに落ちる。子供のように声をあげて泣く姿が可愛くて可愛くてたまらない。恥ずかしがり屋で臆病な優。きっと怖がってるんだ。
震える体を抱きしめて宥めるように背中を撫でる。それにすらビクッと反応する優がなんだか可笑しかった。


「大丈夫、大丈夫だよ。これくらいで優のこと嫌いになったりするわけないから。」
「ひくっ、う、ぐす、ふぅぅぅ……っ」


本当に仕方ないなぁ、優は。優のおしっこを躊躇なく飲めるくらい、俺は優のことが大好きなのに。俺に嫌われるのが怖くて泣いちゃうなんて、ほんとに健気で可愛い恋人だ。優はその生い立ちのせいか自尊心が低い。たくさん時間をかけて愛して、自信をつけてあげないといけない。


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