何度でもどこまでも4


お久しぶりです!
ネタが思い付かず唸りまくってましたw
この話以降原作をかなりそれた話が続くと思われます
郁ちゃんにジュエルボックスがある状態なので
キャラも少し変わっています
原作逸脱しすぎるのは駄目だという人は
戻ってください(´・ω・`)
それでもいいよーという広い心の持ち主は
このままどうぞ!

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どうやらこの時代?世界?の私も山猿だと思われているらしい
大人しく堂上教官に言われた訓練をこなし、一人罰則をくらっても文句ひとつ言わない私に周りは心配の目を向けた
もちろん堂上教官もそうだったのだろう
訓練のあとに「お前どこか悪いのか」と聞かれた
昨日のおかしな発言もあってなおのこと気になったんだろうな…なんて思う
どうやらこの世界の私は少しだけ理解力が上がっているらしい
未来を知っているからというだけかもしれないが…
「なんでもありません」
そういうとハイポートのための小銃を抱えその場を立ち去った

冷静に、冷静に…
食堂でのお昼ご飯、今日は教官たちがこっちの食堂に来る日だったはず
「笠原さー、今日はどうしたのよ」
「あーそれ思ってた。いっつも罰則の度に堂上教官に噛みついてるくせに、今日は大人しく腕立てしてるんだもん」
一緒にお昼を食べていた同期の何人かがそう聞いてくる
やめて、やめて
今あの人の話を出さないで
「そうかなー?」
なんておどけて見せるけど上手いこと笑顔を作れてる自信がない
どうして演技力も一緒に上がってないかな
と内心嘆いたところで仕方ない
「堂上教官も心配そうだったよねー」
「なんだかんだ言って教官も笠原に期待してるのよ」
好き勝手に盛り上がっていく同期
「期待、かぁー。されてないと思うけどなー。だって私嫌われてそうだし…」
仕方ないので思ったこと(というか当時思っていたこと)を率直に言ったときだった
「なんだ、珍しく大人しいじゃないか」
背後からの低い声に思わず体がピクリと反応した
きた…
今日、堂上教官に何を言われても噛みつかなかったのは冷静に反応できる自分になろうと思ったから…
それ以外にもうひとつ
噛みつく気になれなかったのだ
血に染まり、冷たくなっていく体
嫌でもそれを思い出してしまう
「笠原、いつだっておとなしいですよ」
堂上の方に目を合わせず、それ以前に顔すら見ずに言い放った
堂上や他のメンバーには今日の罰則のことで拗ねてると思ってもらえればいい
だがそれを許さない人が一人だけいた
「笠原さん、ほんとにどうしたの?体調が悪いなら早く言うべきだよ?」
小牧教官とは何度か話したかと予想はしていたけどここで初会話であることに気づく
「いえ、大丈夫です」
「だったら堂上に原因があるのかな?」
「…え?」
思わず声が固くなるのも仕方ない
この頃から色々と見破られているような感覚に陥った
「だって堂上が来た瞬間から笠原さんの顔色悪くなってるし。体調に問題ないのならそっちなのかなと思って」
「そうですかね…?そんなことはないと思いますが」
と呟くように言った
「何かあったのか?」
堂上教官に顔を覗きこまれ
「訓練に支障をきたす前に申告しろよ」
と頭を撫でられた
一度に感情が沸き上がって泣き出しそうになるのをこらえた
「…ありがとうございます」
それだけ呟くと驚く同期たちをおいて席を立った
逃げたと言われても仕方がない
それでも振りかえることはできなかった

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