僕にまかせて大丈夫さ!


コミックス9巻の4コマ
追い詰められて冬よりとってきました!
一度書きたかったんですよね
同室の二人に病院送りにされそうになる手塚w
完全なネタですがどーぞ!

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もうすぐ昇任試験だ
筆記は楽勝だったのにどうして今年に限って実技が子ども相手の読み聞かせなのかと頭を抱えたのはついこの間
柴崎に相談したら笠原が受かり自分が落ちるなんて恐ろしいことを言われた
笠原が子どもと接している様子を観察してみたが自分がそうなっているのを全く想像できず、結局おはなし会の手伝いという名目で柴崎の読み聞かせを観察させてもらった(もちろんその対価は高くついたが)
場面場面で変わる声と表情、込められた感情
子どもたちが惹き付けられていくのが分かる
気づいたら自分でさえも絵本にひきこまれていたような気がする

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子どもの目線というものを学んだものの未だ試験でどうするかは固まっていない
寝ても覚めても昇任試験で頭がいっぱいだ
そんなとき思い浮かぶのは柴崎の顔
『僕にまかせて大丈夫さ!』
…あいつ上手かったな
柴崎の真似をして手を顎の下へ持っていきポーズを作る
そして精一杯の笑顔で……
「うさぎさんは言いました。僕にまかせて大丈夫さ!」きゅぴーん☆
こんな感じか?
そう思って顔をあげると目の前にはこれでもかと言うほど目を見開いた同室の二人
「な、な…な…て…づか?お前、大丈夫か?」
そのうちの一人が恐る恐るといった体で話しかけてくる
なんだ?どうしたんだ?
「今、何を…あぁそうか!昇任試験だな!?そうだろ!」
もう一人はなにやら納得した風な顔をしているが何がなんだかわからない
「おい、試験で手塚はおかしくなったんじゃないか?」
「そうかもしれない」
「だってあの手塚が…あんな顔を…」
「よし確定だ。病院へ運ぼう」
なんだか話がよろしくない方へ転がっている気がする
非常にまずい
「ちょ、ちょっと待て!別に俺はおかしくなんかなってない!」
「嘘つけ!!あんな笑顔で『僕にまかせて大丈夫さ!』なんて言ってるお前はおかしくなったに違いないだろうが!!」
「!?」
なんだそれは、ただ柴崎の真似をして絵本を読んだだけだというのに
というかそんなに笑顔がおかしいのか!?
気がついたら同室の二人は手塚の両側に立ち力づくで病院へ連れ出そうとしていた
何で笑顔ひとつで病院送りにされなくちゃいけないんだ!
「ふざけるな!離せっ!!」
「おい、誰か!手伝ってくれ!手塚がおかしくなった!!」
「どうした!」
「手塚がー!」「任せろっ」「俺も!」
「なぜ手塚を運ぶんだ?」「どこに運ぶんだよ!?」
「もうやめてくれーーー!というか、わからないなら手を出すなーーーっ!」
いつも間にか騒動はでかくなり本気で病院送りにされかけた
二度と自室で絵本の練習はしないと誓った


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次の日
「手塚」
いつものにこにこ笑顔で小牧二正が話しかけてくる
こんな風に普段から笑顔なら昨日みたいなことには…と少し思ってしまうがこればかりは性格である
「昨日同室の二人に病院に連れていかれそうになったって?珍しいよね、手塚が寮で騒ぎ起こすの」
そう言われてしまい何も返せなかった

もう二度とこんなことにならないように気を付ける
そう、堂上二正だってあまり笑顔を見せないじゃないか
それでも子どもに好かれる二正すごすぎる
などとずれた答えを出してしまい…
手塚のプチ堂上化が進んだことは言うまでもない

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