Diciottesimo
「ワオ、むっくん。お久しぶり!!最近精神世界にいってなかったから本当に久しいね!!」
骸「
僕の質問に答えなさい。」
「え−、自分でいけるからいいよ。むっくんに任せたら心配だし。(酷」
骸「僕は彼の師匠ですよ。」
「本当に大
「どうして。」え?」
骸「どうしてそこまで助けを拒むんですか。」
へらへら笑う夕翡に、骸は真剣な怒ったような口調で問うた。
それでも、夕翡の顔から笑みは消えない。
「別に拒んでないよ?」
骸「僕は最初、貴女がクロームのことを気遣って遠慮しているのだと思っていた。けれど違うのでしょう?」
「別に違うくないよ?」
骸「助けられたくないのでしょう?どうしてですか。」
「
・・・・・・・・・・・・・・・・そんなの骸が一番知ってるんじゃないの?」
骸「は、っ!!」
夕翡の顔から笑みが消えたと思ったら、夕翡は走り出した。
校庭に向かって。
骸も慌ててその後を追う。すでに、大空戦開始から20分まだ時間がないわけではないが・・・。
毒に冒されている状態で、走って・・平気でいられるはずがない。
それなのに夕翡は普通に走っていた。
「フーラーン!でーておいで。出ないとめんたまほじくるぞー!」
骸「
と○ろですか!」
「
とろろ!!?」
骸「違います!!」
「ほらほら、早く出てこないとこのパイナップルの房引きちぎっちゃうよ?」
骸「チョッ!」
別に構いませんよー。「そこかっ!!(カッ」
フ「ゲロッ。」
夕翡は勘で、石を投げつけた。
それが見事フランにクリティカルヒット。
熱に浮かされたような赤い顔をしたフランがぼやぁと煙のように現れた。
フ「いってー。」
「リングは・・・よし!完成!」
カチリ カチリ
フランからリングの片割れを奪い取り、雪のリングを完成させた夕翡はすぐさまフランの解毒をした。
その後自分の解毒をする。
とたんに、いままであった体の熱さとぼーっとする感じが引いていった・・・けれど。
「・・・・・・・・・・・(フラ」
骸「夕翡!」
「はっ)え?な、何??ていうか、これでリング争奪戦終わりだよね!!」
チェ「その通りです。それと同時に雪のリング争奪戦も。」
「・・・・・・え?」
チェ「雪の守護者の使命に他の守護者の使命が混ぜ込まれているのはファミリーの緊急時、全守護者の役目を一人で行う必要があるからです。」
チェ「自分の身をなげうっての攻撃、ファミリーを守り、最後まで自分の意思を通し自由。それが雪の守護者です。」
今日夕翡は、その3つの使命を見事体現して見せた。
それであると同時に
リ「
全てを隠しこみ、全てに染まりつつ純白の雪・・か。」
チェ「はい。言葉は違いますが、大空の使命と酷似しています。」
それさえも体現してしまった。敵味方関係なく、接していたこの戦いで。
気付けばいつの間にか、全員がそこに集まっていて。
ザンザスは悔しそうに拳を震わせていたが何も・・言わなかった。
チェ「これで大空戦及び全リング争奪戦が終了となりました。勝者は
沢田綱吉側です。」
「やったー。」
山「おぅ!夕翡のお陰だな。」
獄「けっ。10代目、やりましたね!!」
了「極限にやったぞー!!」
ク「勝った・・の?」←いつの間に骸消え((
全員が喜びを噛みしめる中、ツナだけはまだ険しい顔をしていた。
不意に、夕翡歩みよると
バシンッみんなが見る中、夕翡の頬を叩いた。
空気は一気にしらけ、わけが分からない と 誰もが呆然としている。
「・・・・・・・・ツナ?」
ツ「
何でっ・・・・・」
「おーい。」
ツ「っ!
何で頼ってくれないんだよ!!」
「えっ?」
今にも泣きそうな目で、ツナは夕翡を睨みつけた。
夕翡は頭に??を浮かべ、ツナを見る。
ツ「夕翡の毒は・・・他の守護者よりも・・もっと強いものだったって。さっき聞いた。」
「え゛(゚д゚lll)。だれから?」
ツ「チェルベッロ。普通の人間なら30分で絶命。それなのに・・時間ぎりぎりまで走り回って。」
「だから、平
「平気なはずないだろ!!?」何で?本当に平気なんだよ。」
ツ「何でそうやって無理するの!?今だって、立ってるのすら辛いくせに!!」
「別に辛くn「超直感(黒笑」・・・・・(チッ)余計な物を。」
ツ「頼ればいいのに・・・倒れたって・・支えるのに・・・。何で・・・何で。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
ツナは泣いていた。
悔しくて、夕翡が自分を頼ってくれていないのが。頼られないのが。
頬を叩いたのなんて八つ当たりだ。一番怒っているのはこの自分に対して。
あの時何で夕翡を走らせたんだ ってずっと後悔。そんなツナを見て、夕翡は苦笑した。
「そんなこと言われても、そーいう人間なんだからしょうがないじゃん。ツナにそんな顔して欲しいわけじゃないのに。」
ツ「そうやって・・・。」
「性格は変えようがない。」
ツ「っ・・今、辛いって言えばいいじゃん。」
「・・・・・・やだよ。どうして、そんなこと言う必要があるの?」
ツ「必要って。」
「誰かに頼るなんて大ッ嫌い。私はそういうのは嫌いなの。信用も友情も愛情も嫌。大体ッ
助けてもらえるなんて保障どこにもない。」
それは、夕翡の本音だった。
酷く覚めた目で、一瞬ツナを見たかと思えばすぐに笑みを作って。
「別にツナが嫌いなわけじゃないよ?むしろ大好き!
お嫁に来てほしいくらい!!」
ツ「
今このタイミングでそれ言う?」
「ただ、誰かに依存したくないだけ。別にいいじゃん。頼らなくたって平気なんだし。さ、帰ろー。」
ツ「でもっ
「ツナ。」山本・・・?」
山「ボソッ)帰ろーぜ?さっき言ってただろ?夕翡のは強い毒だって。俺たちも結構ふらふらすんだ。夕翡が・・・辛いって。」
ツ「・・・・・・・・・そっか。そうだね。」
また・・・ ひそかに自分に毒づく。
夕翡が平気そうでいるから、甘えて・・・自分の我儘を聞いてもらっていた。
守りたいのに、守られてばっかりだ。
「(頼る・・・ねぇ・・)・・・じゃぁ、ツナおんぶー。」
ツ「はぁ?」
「ほら、ぁ、なんか熱出てきたなー、頭痛いなー、歩けないなー。」
ツ「(そういう頼るじゃないんだけどなぁ。) はいはい。」
「んっ。」
そこで、改めてツナは実感した。夕翡が自分より小さいことを。
自分が、だんだん夕翡より大きくなっていることに。
それでも、
には一生勝てないんだろうけど。
今はただ・・このぬくもりが背中にあるだけで
いいと思ってしまった
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