2日目

犬「おーい、これ見てくれよ柿P。」


犬の声が耳に届いた。

ここは黒曜ランド。

骸たちを止めようと来たものの、止めることはできず。目の前でやられている仲間?を助けることも出来ず。

そして、いつの間にかついてきたらしい樺根が犬に捕まっていた。

真人は樺根を助けるために、犬に攻撃をした。そして、そのことに恐れを感じて逃げた。

そして?


千「・・・・・・・・・・何。帰らないの。」

「うーん、お話したいもん。とりあえず、初めまして。沢田夕翡です。」


夕翡はにこっと笑って手を差し出した。握手しよう と。

けれど、その手に返すものはない。



「厳しいな〜。」

千「早く帰らないなら殺す。」

「やー。手当てしてあげる。びょんは特に・・・顔面に当たったから(プププ」

犬「てめぇ、喧嘩売ってんのか!」

「売ってないよ。黒曜センター入ろう?」

千「部外者は入れないよ・・・・・。」

「大丈夫!むっくんには許可とったから(多分」

犬「むっくん?誰のことだびょん!」

「六道骸。パイナップルのことだよ!!」


夕翡の言葉に、犬も千種も驚きを隠せなかった。

とりあえず、面倒になった千種が夕翡を黒曜センターに入れる。

夕翡はそこで犬の世話をした。



犬「ていうか、骸さんはパイナップルじゃないびょん!!」

「ぁ、ナッポーね。」

犬「ちがうびょん!!」

「びょんだって言ってるくせに!!パイナップルって!!」

骸「・・・・夕翡、誰がパイナップルですか?



ビクッ

犬と千種の体が震えた。突然聞こえた声に驚いているのだ。

夕翡は普通に犬の手当てをしているが。



「もちろんむっくん!むっくん以外のパイナップルなんて今のところいないよ!」

犬「骸さんになんて口聞いてんだびょん!!」

「ナッポーナッポーナッポーナッポーナッポーナッポー!!」

犬「ナポー連呼すんな!!」

骸「いい加減にしなさい。大体どうしてここにいるんです。犬、千種。

犬「う、だって・・こいつ入れろって煩いれすし・・・」

千「犬が入れました。」

犬「嘘だびょん!!メンドイって柿pが入れたんれす!!」

「犬に入れてもらった。」

犬「てめぇ、嘘言ってんじゃねぇびょん!!」


じゃれる犬と夕翡を見て、骸と千種は静かに溜息をついた。

普通に見れば、犬(いぬ)とじゃれあってるようにしか見えないその光景。

というか、千種と犬とこんなにすぐ仲良くなれた?のは驚くべきことだろう。


骸「・・・・・・・・・夕翡。貴女の目的は何ですか。」

「今のところ小説の世界を間近で見ることです!なので原作どおりで行きたいと思ってます!」

骸「・・・・・・・・は??」

「うーん、簡単に言うとむっくんの計画を間近で見たい!邪魔する気はないから心配しないで。」



その言葉で安心できるほど骸は甘くない・・・・のだが、夕翡は特に気を付けなければいけない。

夕翡の笑い方はそう、いつも純粋で嘘などつかなそう。そして、嘘を付いていても普通に笑っていそう。

「嘘」に罪悪感や不安がないのだろう。



「あとは・・・・・ま、真人君しだいだね。私が関わらなかったら・・・・生贄決定なんだろな。」

骸「・・・・・・・・どうして、貴女がそこまで知っているんですか?」

「えー、秘密♪」

骸「・・・。もう一つ・・・夕翡・・貴女は・・・本物のボンゴレ10代目を知っているのですか?

「ふぇ?」

骸「とぼけても無駄ですよ。ボンゴレ10代目がそう簡単に僕の前に現れるはずがない。僕の正体を知っているとなればなおさら。貴女はボンゴレ10代目の何ですか?」


骸は射抜くような視線を夕翡に向けた。

だが、夕翡の反応はいまいち軽いものでソファで足をぶらぶらさせながら少し考え込んだ。


「半々。あのね〜私もボンゴレ10代目候補なわけ。」

骸「あぁ。10代目候補が2人以上いるというわけですか。そして、貴女が庇うほどの間柄。」

「そ。私でも出来ないことはないけど・・・・。ボンゴレ10代目はもう一人のほうだから。」

骸「夕翡を使うより、そちらを使ったほうがいいと言うことですか。」

「そーいうことになるね。ま、そのうち会えるから気長に待ってれば?」


骸には解せなかった。

夕翡が庇うほどの相手。そして、骸の目的を知っている。それなのにどうして引き合わせようとするのか。

夕翡の考えが一つも理解出来ない。

それに、夕翡がマフィア関係者なら骸を捕まえるべきだろう。

いったいこの少女は何を考えているのか。



「ていうか、私ここに住んでいいよね??ここに住む気だったからアパート借りてないんだ。」

骸「は?

犬「ふざけんな!!一緒に住むなんて冗談じゃないびょん!!」

「えー。いいよね、むっくん?」

骸「貴女・・・・仮にも女性でしょう?」

「仮にもどころかちゃんとした女性だから!!大丈夫だよ、私攻めだから!!」

骸「何が大丈夫なのかさっぱり理解出来ません。」

「ということでよろしくね〜!」

犬「誰も言いなんていってないびょん!!」



そうは言っても、夕翡の強引ないい方に逆らえるはずもなく。

俺様女王様夕翡様だし?

結局、夕翡は黒曜ランドに住むことに。



「とどづまり同棲だね!」

骸「・・・・・・・・・頭が痛くなってきました。」


哀れ、骸←


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