ディチャッノヴェージモ

「ふわぁ〜」

「ぁ。夕翡おはようー。ピッコロ達自主的に戻ってたよ?」

「本当?!よかったー!!」




朝起きた夕翡に、何食わぬ顔でツナはそう言った。

末恐ろしいとはこのこt「え?」ごめんなさいぃぃぃぃ!!

そ、そんなことより、今日はリボーンの試練。

それぞれが緊張を胸に、訓練室へ向かった。




「来たな」

「リボーン・・・ボス力を試すって・・・」

「あぁ。簡単だ。俺との戦闘だぞ。全員で来い」




その場にいたメンバーの目が見開いた。

唯一人夕翡だけは、やっぱりこうなるのかと・・溜息をつく。




「リボーンと・・・戦う・・?」

「そうだ。本気で来いよ?手加減なしだ。殺す気で来い」

「それでどうやって合格を認めてくれるんだ?」

「俺に勝てばいい」

「私はー?」

「お前はいろんな意味で参加すんな」

「いろんな意味ってどう言う意味だ」

「例えば・・・お前は強いから、ほかのやつが手を出せねぇ、それにすぐ茶化す。それから、ツナに付きまとって他のやつらの邪魔すんだろ」

「あいあいさー。しょうがないから風をいちゃついててやんよっ!!」

「ふざけたこと言ってッとぶっ放すぞ」




リボーンに銃を向けられ、クスクス笑いながら夕翡はその場から少はなれた。

少しギャグが入ったものの、全員がそれぞれの思いを抱えリボーンを見る。




「いいぞ。いつでも来い」

「あぁ」

「やってやるぜ!」

「いいね、面白そうだよ」

「・・・・」

「・・・・・・」




そして、戦いは始まった。

山本・獄寺・雲雀・それぞれに武器を構え、リボーンに攻撃を仕掛けるが・・・まったく歯が立たない。

誰もがやられ、倒れた。

唯一人、ツナだけは・・・攻撃をしようとしなかったわけだが。






「ツナ・・・おめーはなにやってんだ」

「・・・・ボス力って・・・何を見るの?」

「おまえーがボスに相応しいかだぞ」

「リボーンと戦ってどうやってボス力を確かめるの?」

「そんなのは俺の勝手だ」




ツナは、依然として戦おうとしなかった・・。

アニメのように、リボーンと戦うことに躊躇を覚えているのか・・・

それとも、




「途惑う・・か?」

「・・・・・・無駄に仲間を傷つける気は、俺にはないから」

「これをクリアできねーようなら、お前は白蘭には勝てねーんだぞ」

「・・・・」

「・・・甘ぇーな。ボンゴレリングを受け継ぐことの意味がわかってんのか。仲間のため、世界のために戦う覚悟がお前にあんのか」

「・・・俺は、守りたいものを守る。それだけだ。だから、リボーンと戦う理由はい」




違う、ツナはしかと前を見据えていた。

よく分からないまま未来に連れてこられて、どうすればいいかも分からない。

ただ、白蘭がいるこの世界はあってはいけない未来だからそれをなくすために今は戦う。

どうして?大切な仲間がいるから。




「リボーンだって、俺の大切な仲間だから」

「・・・・・・・・・・・お前は、マフィアのボスなんだ」

「認めた覚えないけど、そうなんだろうな。(ハァ」

「この世界はすぐに変わる。敵も味方も関係ねぇ。味方がいつ敵になるともしれねぇ界だ」

「・・・・それでも、俺は信じてる」

「もういいんじゃない?」




夕翡が割って入った。

リボーンは邪魔するなといいたげだが、夕翡の顔は珍しく笑っていなかった。




「それが、ツナの強さなんだと思うよ?ツナは戦いが嫌いなんだから」

「これからの戦い、そうもいってられねぇだろ」

「それでも、出来る限り犠牲を少なくするんでしょ?私がいるんだから」

「・・・・お前が、これからどうなるかを知っていたとしてもツナが強くなきゃ」

「ツナは強いよ。心も、体も。ツナには仲間のために戦う覚悟がある。そして、その仲間にはリボーンだって入ってる」




全てを守れるなんて言わない。

でも、全てを守りたいと思ってる。

それじゃぁ・・・ダメ?

力が欲しいのは、大切な人を傷つけるためじゃない。

強くなるのは、強さを追い求めるためじゃない。

誰かを傷つけるためじゃない・・・・






「リボーンを、みんなを守りたいからツナは強くなるんだよ」

「・・・・夕翡・・・・」

「・・・・・・そうか。だったら、証明して見せろ」

「え?」

「これからの戦いで、お前は、どう戦う。力がなきゃ戦えねーだろ」

「大丈夫。私がいるもん!」






にっこりと、夕翡は笑った。

夕翡が言うと、本当に何でも出来そうになってくる。

リボーンは溜息をついた。

そんなのは、弱さにしかならない・・・・




「誰も傷つけないなんて甘っちょろいこと言ってらんねーんだぞ」

「分かってる」




それでも、ツナはしっかりと前を見据えていた。

強さと弱さ

どう転ぶかは分からないけど、自分の思う通りにしてみよう?

結果がどうなろうとも、




「フッ。かわんねーな」

「え?」

「いや、いいだろ。合格だ」

「いいの?」

「なんだその疑いの目は」

「いや、だってリボーン合格をくれないぽかったじゃん」

「半分賭けだな・・。けど、夕翡がいるし・・何よりツナが信じてなら・・」




リボーンは、遠い目で言った・・。

何か、自分たちの知らないことを知っているように・・・

何かが隠れている・・・


ヴーヴーヴーヴー


そのとき、警報が響いた。




「ジャンニーニ!?」

「なにがあった」

「そ、それがわかりません!突然何者かに回線がジャックされて!」




ラン♪ ラン♪ ラン♪

ビャクラン♪




「なぁ!」

「白君!!」




テレビ画面いっぱいに、小さい白蘭が映った。

そして、パリーンとガラスが割れ、本物の白蘭がパフェを食べながら現れる。




「おいしそう!!」

「うん!」

「ツナ、お前までボケに行くな。つっこみがいなくなる」

「食べるかい?」

「う「喰えるわけねーだろ!!」ジョークダヨ、ジョーク。それで?」

「んー、チョイスについての業務連絡だよ。場所と日時は言ってなかっただろ?6日後昼の12時に並盛神社集合ね♪」

「パフェ用意しといて。パフェ!白君ばっかりずるいから!!」

「まだひっぱんのか!!」

「うん。夕翡ちゃんのためなら喜んで♪」

「よっしゃ!」

(これで夕翡ちゃんは絶対きてくれるね♪)




じゃぁ、6日後。

白蘭がそう言うと、通信は途絶えた・・・

いやはや、まったく緊張感のない。(いまさらだが)

昔は少し呆れもしたが、今ではそれがいいとリボーンは思っている。

変に緊張するより、気楽に言ってくれたほうが・・・楽。




「にしても、6日後か・・・。あいつを呼んどいてよかったな」

「あいつ?」

「そろそろくるは「どってーんっっ」・・・・来たな・・・」

「・・・まさか・・」




「ててっ。なんだ?今日はやけに転ぶな」




そんな声と一緒に、転びながら入ってきたのは

跳ね馬ディーノだった。




「よっ!久しぶり・・・でいいのか?」

「ディーノさん!?」

「ケッ。相変わらずへなちょこなヤローだぜ・・・」

「恭弥ー久しぶりだなー」

「「「なっ!!」」」




誰もがみている中、ディーノは雲雀に抱きついた。

それに驚いたのは、雲雀・夕翡・ツナ。

といっても、驚いたのは一瞬だけで




「咬み殺す」

「沈めてやる」

ミディアムとレアどっちがいいですか





ドガッ

ガンッ!

ボゥッ




上から、トンファーでガン。頭から踵落としをガンッ。炎でジュッ。

ディーノはプスプス音を立てながらその場に倒れていた。




「うぅ。気持ち悪い!!」

「雲雀さんがぁああ!!!大丈夫ですか!!?」

「ちょっ、変な病気とか移されてないよねー!!?いやぁぁああ!!除菌!!」

「今すぐお風呂に入れないと!!」

「そうだよ!!妊娠しち「ちょ、落ち着」あ゛!?

「さーせん!!」

「ちょっと落ち着いたら?2人とも」

「「だって〜」」




止めに入った獄寺には睨みつけたくせに、雲雀に対しては心配そうな顔でむぅ〜としていた。

ディーノに抱き疲れた瞬間、背筋に悪寒を感じた雲雀だったが・・・

ここまで慌てふためている2人を見れば逆に落ち着くというものだ。




「畜生、このカス。いつからホモに成り下がった」

「酷くねぇ!?それを言うならツナだって「一緒にするなぁあああ!!」ぐぇっ!」




反論し、起き上がろうとしたディーノの背中を踏みつけ

腕を組み、フンと見下ろしている・・。

女王様((




「いい?ディーノが恭君に手を出せば、それはロリコン&変態」

「なんでだよ!!」

「だって、恭君14歳だよ!?年の差考えろ馬鹿ぁ!!」

「18か?」

「ほらっ!犯罪じゃん!」

「それは・・まぁ、そうだけどよー。その前!」

「あぁ、ホモ?いい?恭君が可愛くなるのは、ツナと一緒の時だけなんだよ。もしく私←」




なんとなく、言葉を返せない((

雲雀は夕翡の言葉に、微かに顔を赤くしている。

ディーノとしては、10年前のツナだったらさほど黒くないから雲雀に手を出せると考ていたが・・

甘かったようだ。

だって、夕翡いるし?雲雀限定でツナは黒くなるし。




「そのへんにしとけ。今のはお前が悪いぞ?ディーノ」

「ちぇ」

「ほら、ちゃっちゃとしろ、へなちょこがっ!」

「わ、分かってるって。たくっ」

「で、さっさと帰れ。部下のいないお前に用はない。消え去れくずが

悪かった!恭弥に手を出したのは本当に悪かったと思ってからやめて!?」

「うるせぇ、役立たずのへなちょこに発言権はない」

「ちょっ、マジで俺泣きそうだから!!」


32歳の大人が13歳の子供に泣かされるって何?威厳はないのか

「ツナまでーー!!」




△ディーノは嘆き弾モードに入った。

△夕翡とツナはすっきりしたようで、清々しい笑みを浮かべている。

△リボーンは溜息をついた。
  L攻撃
  L防御
  Lアイテム
  L放置←

△リボーンは放置を使った。




「んじゃ、これでアルコバレーノからの試練は終わりだ。明日からは匣を使った修行になるからな」

「あいあいさー。遊んでいいの?」

「俺は別にかまわねーが・・・お前、勝つ気あんのか?」

「全然」

「は「恭君ツナー!!デートしようぜ!」おい!」




リボーンの制止も聞かず、夕翡は雲雀とツナをつれて出て行ってしまった。

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