似合う、似合いすぎる…。
「すごいです!ココはまるでアグナパレスのようです…!」
セシルとやって来たのは、夢の国にあるアラビアンコーストというエリア。
アラジンの世界観がモチーフになっているエリアなんだけど、なんせこのアラビアンな雰囲気。セシルにピッタリである。セシルも瞳をキラキラさせていて、楽しそう。
え、ていうかアグナパレスって行ったことないけど本当にこんな感じなんだ。へぇ。
あちこちウロウロして迷子になりそうなセシルを引っ張って、エリア内のアトラクションに入った。
マジックショーを楽しんだり、3D眼鏡をかけて映像を楽しむアトラクションだ。
「わぁ!すごいです!」
「ね、すごいよね。でもコレどうやっているのかなぁって、いつも思うんだよね」
「あ、マジックのタネならわかります」
「え、」
「教えましょうか?これは…」
「良い!大丈夫!夢壊さないで!」
そうだ。この子、マジック得意だった。
そんな所までシンクロしなくてもいいのに。
あれだな、夢の国作った人はアグナパレス出身だな。間違いない、うん。
「わぁ!」
「ファンタスティック!映像が飛び出て見えます!」
それでもこの3D映像は初体験みたい。いちいち声を出して反応する様子が初々しくて可愛い。うん、セシルはこうじゃなくちゃね。
「ふーっ!楽しかったね!」
「楽しかったです!もう一回行きたいです!」
「も、もう一回?」
「ハイ!」
喜ぶセシルの顔が見たくて、結局同じアトラクションを何往復もしてしまった。
まさか…このエリアだけで…一日が終わってしまうとは…。
セシルと全エリアを制覇するのは、時間がかかりそうである。
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