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[10]職員室にて
by 雪空桜夜
2011/03/04 22:51
今日はおねえさまと一緒に帰る日だったのに。職員室の隅で、ぼそりとそう呟いた少女は、目の前の男子生徒を睨みつけた。

「んだよ」
「そっちこそ何よ?折角のおねえさまとの時間を潰したくせに」

明らかに挑発的な声に、教師陣の表情が強張る。過去に何度も問題を起こし、はたまた解決してきた双子の片割れだからこそ、かなりの注意を払わなければならなかった。

「大体、そっちが蹴って来たんだろ?」
「失礼ね、自分が他人を蹴って泣かせた事は棚に上げるなんて」
「泣かされたいのかよ」
「お生憎様。私はアンタなんかに泣かされるワケないでしょ。むしろアンタを泣き叫ばせてあげるわ」

やると言ったら本気でやる。人を蔑むような笑みを浮かべた鮎柳家の次女の言葉に、緊張が走った。

「やめなさい、鮎柳さん。貴女のその正義感はとても良いことだけれど、手を出すのが早過ぎるの」
「手じゃないわ、足を出したんです」
「減らず口も健在なら、どうしてこうなっているのか、ちゃんと理解してちょうだい?」
「理解したくもありません」

担任教師の言葉に、これ以上耳を貸す気は無いらしく、少女はそっぽを向く。

「…とにかく、姉が待ってますから、先に帰らせてもらいます。ソイツがどうこう言い訳しようと、他者に暴力を振るっていたのは事実ですから」

それじゃ、失礼します。

彼女の心境を表すかのように、大きく音を立てて閉められた扉。それを見た教師陣は、ようやく一息吐いたのだった。

>>おかしいな、こんなSっぽくするつもりじゃ…^p^←←←


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