4. 藤ヶ谷 楼

今日の客人は荒っぽくて屈強な警察官だと言う

「噂では意外とロリコンらしいから優しいかもよー」

詠斗はそう軽く言って退けるが
不安より期待の方が大きかった
警察官が未成年との売春行為…は置いといて
かなりの有力な情報が掴めそう

「はじめまして、例のお嬢さんね
あまり日本語は分からないけど
どうかよろしくね、エルクーリスよ」

『どうも……西蓮寺 玲奈です』

詠斗からは苗字は
西蓮寺と名乗るようにと言われていた

話に聞いていた人物とは全く違う
なんと相手は妖艶な美人警察官

キツい化粧や香水の香りが漂う中
若くして有能な地位まで昇りつめたという自慢話や
自分はレズっ気があり女好きという
どうでも情報まで聞かされて

そしてここからが本題だと
なぜか私に軍服が手渡された

人攫いの組織を捜査するのに協力してーと
なんとも軽く要請されてしまったのだ
16歳という年齢に賛否両論があったが
エルクーリスが強引に推し進めたらしい

「全く、出張面接なんて異例、特別待遇だな
彼女はエルクーリス、私はステラーだ」

時間差で後から現れたのはおそらく
詠斗の話していた屈強な警察官という人物
よくやく実りある出会いがやって来た
神様ありがとう

それからまさか軍服もお飾りでモニター越しで
「あの人です!」ってやる程度の係かと思いきや
潜入捜査員の人数が足らないとのことで
急遽私も参加することになった

用意されたのは物乞いのようなボロ布の衣服で
港でアヘンの取引をしていた2人組に
エルクーリスにくっついているだけの仕事だという

「ワタシタチ…アナタノシゴト…テツダイタイ…
親子フタリで、金銭的にヤバい…」

エルクーリスさんの片言演技がツボにくる

「怪しいな…身売り先でも紹介して欲しいのか?
まぁいいや…よし、近くの事務所に来な」

「……事務所はヒトツ…デハナイノデスカ?」

「は?いや…、なんなら世界中にあるさ」

10分位歩くと町外れの小さな廃工場があった
周辺の建物も大半が廃墟同然の寂れた場所
エルクーリスと玲奈は
その中の廃ビルの一室へと連れて来られた

「ご苦労だった、ルース」

「楼さん、お疲れ様です」

事務所内の一番奥のソファにいたロウという男が
エルクーリスを”ルース”と呼び
労いの言葉をかけた…は?どういう事?

「ごめんなさいね、お嬢ちゃん
私はもともとこの組織の一員なのよ」

その男は周囲の男に指示をして
不安と恐怖で硬くなっている玲奈を捕まえ
入り口近くのソファに座らせた
イカつい男二人が両隣に座り、脇を固められる

騒がしい話声が扉の向こうから聞こえてきた
声からして、明らかに男しかいないと分かり
心臓がヒヤリとするのを感じた
乱暴そうな男達がぞろぞろと中に入ってくるのを
玲奈は怖気つきながら見ていた


ああ、私まんまとこの組織にハメられたんだ


「よお、ルース!女一人拉致って来たって聞いて
かなり可愛いんだって?もうチンポビンビンだ!
どこだよ、その女は?」

「おぉでかしたぞ、ルース!
コイツはこの前取り逃がした女じゃねーか!」

この事務所を仕切っているロウという男が
玲奈に近付くと、続々と男達も群がってきた

「あくまで商品だからな、野郎ども
お手柔らかに…いや、お前らは手を出すな
コイツは今から、俺の”所有物”にする」

『辞めろ!離せっ!!!』

数人がロウの指示によって玲奈の肢体を抑え順々に衣服を脱がしてきた

ロウは舐め回すように玲奈の華奢な白肌を
まじまじと眺め、顎を強引に掴み寄せた

「あーこの顔中舐めまわしてぇ…」

『…っつっ!…ぅう…んー!!』

意地でも開くまいと口を閉ざすも
鼻を摘まれ、接吻など生温かい表現ではなく
唇も何もかもを喰らうような激しい口淫をされた

「このデカくてブルブルしてるオモチャ
…ケツ穴に使ったことあるか?」

『………な、な…い…』

「よーし、じゃあ新境地、調教開始だなっ」

玲奈はショックで朦朧としつつも
お尻付近のヒヤリと固い感触に腰が揺れる

見ず知らずの男のねっとりとした唾液が
口に残り、吐き出したくてもまだ息が整わず
そうこうしている内にロウはスイッチを入れて
極太のバイブを玲奈のアナルに近付けた

『ひゃっ!いやぁあああぁっ!』

「どうだ気持ち良いか?こいつは中々いいだろ」

異物が振動する初めての箇所の感覚に
玲奈は思わず声を荒げた

ウイィーン…

布一枚を隔てた一定速度の人工的な刺激が
もどかしいような変な気持ちにさせられる

ロウは玲奈のアナルに下着を食い込ませ
おもむろに指でほじくり、軟膏を塗りたくった

『やっ……やめろっ!…ダメ…んぁあっ…!』

前後左右に指で慣らされて間も無く
その時、その巨大な異物が浸入した

『ぃぃいっ…だっ、ぁああああ!!!!』

絶え間なく絶叫する玲奈に
周囲の男達までもがギンギンに勢り勃つ
直接ブルブルと振動が窄まった穴へまるで
お腹のナカまで伝わってくるくるような感覚

今更後悔してもなにもかもが遅い

「やっべ〜処女アナル!!…かは知らんがっ
この締まりは…うっわ、お前らすぐイくぞ!」

『ひっ!はぁっ!もう…やめ…っぁあー!』


ーーー甲高い声が響き渡る中、突然ガタンと
音がした、ドアから姿を現したのはーーー


「…そこの”姫様”から手を離せ、下衆共が!」

そこには息を荒げる詠斗が立っていた

玲奈はロウに立ったまま
立ちバックの体勢で一突きにされており
その光景を鋭い眼差しで睨みつける詠斗に
男達は一斉に銃口を向けた

武器庫に保管してあった二丁の銃を持った詠斗と
数十人との男達の激しい銃撃戦が始まった

「…おい坊主のにーちゃん、遊びは終わりだ」

はなからその数に敵うはずはなく
またこれといった武術も身につけていない
詠斗は一斉に取り囲まれ身動きできず
背後でロウの低い声がした

振り返ると玲奈の頭部に銃口が充がわれ
詠斗は渋々とその場に銃を投げ捨てると
二人はそれぞれ別々の部屋に連れて行かれた

「あれはお前の男か?」

『いや、あれは最低な男だった…』

「じゃあ丁度良いなぁ!愉しめ!」

「……ひぎゃーーーあっはっはっはっ!」

するとなにやら突然別室から
詠斗の奇声が聞こえてきた

男達の噂話から、薬物を投入されたとのこと

「うぁあ〜ぁあひめ〜!」

『な!目を覚まして下さい!』

詠斗はいきなり玲奈に飛びかかる
玲奈は必死に抵抗するが今までにない
信じられない位強い力で押さえつけられた

詠斗は奇声をあげながら玲奈の体中を
ただひたすら色んな箇所を舐め回してきた

「ハァ……ハァ……っ!」

『あ、あ…いゃ、やめて、詠斗!!!』

正気を失った詠斗はパニックになり
憎き敵である楼に助けを求めるも
相手は嘲笑う様に見下していた

「ふん、坊主気取りの悪人なんぞ、狂い死ね」


すると足音が近付いてきた

「やめろ、この女を丁重に保護しろ」

一同は唖然とした
滅多に足を運ばない
組織の上層部がやって来た

「この女はこれ以上傷になる前に
ある上客に売り払うことが決定した、上の命令だ」


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