頂き物 | ナノ

放課後




1番好きな時間は、放課後。

何でかって?
それは、誰にも邪魔されずに2人だけの空間を作り出せるから。


今日も部活動に勤しむ皆を眺めながら、外でお喋りするの。


「今日の数学の授業は難しかったわ…」

「…あんなの、公式さえ覚えれば簡単だぞ?」

「それはグリーンだからでしょう?あたしには、公式も何も…難しいのよ!!」

「…勉強不足だろ。」

「グリーンが、ひどーい。」

「棒読みで言われても困るんだが…」

「ふふふっ♪グリーン面白いわっ!!」

「はぁ…うるさい女だ…な……?」


話している時に、グリーンの足元にコロコロと転がってきたのはテニスボール。

向こうで、"とって下さーい!"というテニス部員の声が聞こえた。


「はぁ…ほら……」


ビュッ、と空気を切るように投げ放たれたボールは見事、テニスコートの方へ戻って行った。

途中で黄色い歓声があがったが、そんな事にも無反応なグリーンは大人だと思うし、カッコイイと思う。


「相変わらず人気者ね?羨ましいわ。」

「…いや、俺はお前の方が人気だと思うが?ブルー。」

「え?…何でよ?」

「はぁ…、本当無自覚だよな?言っとくが、お前は色々な男からいやらしい目で見られてるからな?」

「いやらしいって……あたし、そんな事してないわよ!?」

「…本当、無自覚だ。」

「何よ!!!?」


何だか訳が分からなくてグリーンに問い詰めたが、彼は口角を上げただけで何も教えてくれなかった。


「グリーンの意地悪ぅ!!…もう、こうしてやるっ!」

「ちょ、お前待っ………!!!?」


意地悪な彼への仕返しとして、甘いKissを送り付けてあげたわ。


口をパクパクしながら赤くなっている彼が可愛くて仕方なかったけど、これ以上の仕返しはやめようと思う。

……更に倍になって仕返しがくるからよ!





放課後の楽しみ




「はぁ……今日は持ち帰りな?」

「は!?え、ちょ…何言って……」

「うるさい女だ。」




梅凪様から頂きました!
姉さんの”あまえる”には兄さんの”しっぺがえし”が非常に有効ですね。笑
無自覚な姉さん可愛い可愛いかわ(ry







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