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いちご味のはみがき粉


意外と子供っぽい所もある事を知った。

「あれは買ったしこれもオッケー。後はー…」
「…おい、」

未だ買う気か、と半分呆れながら問うと、次のは生活必需品だもん!と拗ねた声が返ってきた。
…次は、ということは今オレが抱えている袋の中身は一体何なんだ。
僅かに開いた袋の口から中を覗くと、其処には服やら靴やらがきちんと収まっている。
中身が判った瞬間抱えている重量が増えた気がした。

「あ、此処よ」
「…薬屋?」

具合でも悪いのかと思ったが、そんな様子は微塵も無い。むしろ少し具合が悪い位の方が静かで助かる。
そんな事を考えていたオレを引きずるようにしてブルーは店の中に入った。

「何を探しているんだ」
「えーっとねぇ…あ、あったあった!」

そう言ってブルーが手に取った物を見て、オレは一瞬呆気にとられた。

「…お前何歳だ」
「べっ、別に良いじゃない!」

オレの言葉にブルーは顔を真っ赤にして抗議した。ミント系はスースーして苦手なの!と聞いてない事まで大声で叫んでいる。
そういえば似たような理由でフルーツの匂いのするリップを買っていた事があったような気がしなくもない。

「何でこういうのってミントが多いのかしら」
「さぁな」

棚の前でブツブツ言っているブルーの手から細長い箱を奪い、籠の中に放り込む。それはカラ、と軽い音をたてて転がった。


いちご味のはみがき粉


ついでに買っていたガムもフルーツ味だった。

タイトル→monica様。






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