雑話(twlg)

ついったーでの管理人の妄想集です。
視点や感想が入り交じっています。





その@クリスマス
クリスマスにホグワーツのツリーの飾り付けを頑張る夫婦。と、それを優しくみてる教員たち。
冬だから、寒さに震える奥様のためにスピナーズエンドの寝室にあったかい毛布を用意しだす教授と、風邪で喉痛めた教授のためにレモンを煮詰め出す奥様





そのA教授と奥様とドラコ

死人は永遠に美化される。初恋ならば、なおさらだ。
赤毛のあの女性は、今もまだ彼の中にいるの。
そう呟けば、私の憂いを悟ってか、ドラコはフン、と鼻を鳴らした。
「スネイプ夫妻は僕から見れば十分仲睦まじい。それは真実だ。何が不満なんだ?死人よりもずっとマシさ」

ドラコはため息を吐いた。
戦いの後、スネイプ夫妻は心身ともに傷を癒しつつ、仲良くやっていた。
クマもなく、暖かそうな品の良いローブを身に纏う夫人は、近くによれば軽い香水の匂いがする。爪も綺麗に揃い、晴れやかな美貌が戻っていた。
教授に大事にされているのがありありと伝わってくるのだ。

「今度は、ちゃんと生きてくれるかしら」彼女は呟いた。
赤毛の女性のために命をかけ、命を一度は捨てようとした教授のことが心配らしい。
自分こそが、彼の生きる理由になれれば良かったのだけど、と苦笑する夫人にドラコは渋い顔をした。
さすがに子供でも作れば?とは言えなかった。

ポッターの母親が何であろうが教授はもう大丈夫だろう。
また教授は自分を愛してくれる人を見つけたんだから。ドラコはそう思っていた。

けど、自分が何を言っても無駄なのだ。教授と直接話をさせなければ解決しない。
だいたい、教授も彼女とレギュラスのことを気にしてると知らないのだろうか。


コツコツ、と響く足音に(ほら、来た)とドラコは笑う。
仏頂面の教授は、なかなか帰ってこない妻を迎えに来たに違いない。
「あら、来たの?」
彼女は夫の顔を見て少しだけ笑った。
先ほどの不安げな様子などまるでない。

「近くに用事があったついでだ」
そう言った教授は「ドラコ、調子は?」と尋ねてくる

「優秀なマダムのお陰でずいぶん良くなりました」
「良い子ね」彼女は優しく笑いかけて来た。
「それは上々」と言いつつ、教授はさっさと愛妻を連れ帰りたいようだった。
彼女も満更でもないようだから、送り出してやろうと玄関まで送る。
連れ添う2人は、やはり前と空気感が違った。
幸せそうじゃないか。

結局お互いを大事にしてやるのだろう。
2人の様子に、何となく、自分の父母を思い出した。姿くらましする一瞬、教授が彼女の手を取った。
もう、ここからは聞こえないけども、彼女が何かを楽しそうに話している。

...なぁマダム。やっぱり、死んでたらそんなことできないさ。
教授は貴女を、愛しているよ。








そのB教授の失敗

微睡んでる最中に名前呼ばれて、寝ぼけててリリー?って呼んじゃって、相手が奥様だと分かって青ざめる教授。
「あ、いや、すまん」って珍しく慌てる教授に奥様は「こんな所で寝ないでください」ってスルーする。
教授は冷や汗かきながら、どうしようもなくて頷くしかない。


あんまり怒ってなさそうだな、ってその時は思うんだけど
、後で台所でしもべ妖精に慰められながら泣いてる奥さん見て、
(また傷つけてしまった)って頭抱える教授。
(これはホグワーツ城で起こったことなので)この後奥様のご機嫌とりに奔走する教授と、それを物珍しそうに見る生徒と教員。突然甘やかされ始めて困惑する奥様...と、なります。

具体的にどう甘くなるかはアレだけど、
とりあえず眠る時は奥様の事抱きしめて寝てる。(ふだんは奥様からくっつく)なんとなく察した奥様は、
「悪いと思ってるなら、どうすればいいか分かってるでしょう?」って妖艶にキスしてくるから、まぁ、ほら、ね??







そのC奥様とレギュラスの記憶

レギュラスとのことを思い出したら(忘却呪文解けた)、しばらく奥様は落ち込むだろうし、しまいには探しに行くのに、
クリーチャーに案内してくれって言い出す始末。教授はもちろん止めるんだけど、「冷たい亡者の巣窟に1人にさせておけない」って奥様泣くから仕方なくついて行く。


危ないし、奴は死んでる。って教授は怒るんだけど奥様はガン無視するよね。
リリーに半生捧げてた旦那には言われたくないらしい。

「私はポッター夫人のために貴方が危険なことをしてても止めなかったわ。それなのに私が彼のために何かするのはダメなの?」
なんて皮肉を言い出すからもう大変


奥様は忘れていた罪悪感と苛立ち募らせてて正直正常とは言えない。
教授はどうすればいいのか困るんだけど、シリウスが「貴女が苦しむのが嫌であいつは忘却呪文をかけた。
その想いを無駄にしないでやってくれ」って説得してくれるわけ。
奥様は大泣きするし、クリーチャーも泣く。


しばらくぼんやりして過ごす奥様のために、教授は結局「行きたいなら連れて行く」って言い出す。

「何も見つからなくても、意味がなくても、お前の気がすむなら」って跪いて手を取って言ってくれる。
「ただし、1人じゃ行かせない」
弱ってる奥様を放り出したら恐らく戻ってこられないから。


結果的に洞窟では当然何もなかったんだけど、奥様は満足するわけ。
昔レギュラスに貰った手紙の返事を水に沈める。
「すぐにそっちには逝けないけれどもけれど、それで良いわよね?」
不思議なことに、洞窟に入る際に血濡れになった手の甲が、自然と癒えていた。
それが、彼の答えのような気がした。

この後スネイプ夫妻はすごくギクシャクする。
でも、お互い大切な人を失ってるし、気持ちは分かるから教授は黙って待っててくれる。全部一から始め直して、ちゃんと家族になる2人がいるといいな。




おわり。



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