小説 | ナノ

 ガラスの割れる音に、承太郎はベッドから飛び起きた。ベランダに出てみると二件隣の公子の部屋の窓に穴が開いている。破片が外へ飛び出していないということは、今現在外からの進入を許してしまったということだろう。
 承太郎はベランダを飛び越えて現場に辿り着いた瞬間、公子の胴廻し回転蹴りが見知らぬ男に炸裂したのが目に入った。どうやらいらぬ心配だったようである。
「あ、承太郎、入ってこないで!」
 だがどうも様子がおかしい。そう言われてはいそうですかと引き下がるような性格ではない承太郎は無遠慮にそのままずかずかと入っていく。罠があるならば「気をつけて」とか「足元になにかある」などと言うはずだ。そうでないということは、公子の性格上怪我をしたところを見られたくないとかそんなとこだろうと思ったのだ。
「こないでって!」
 案の定、公子はスタンド攻撃を受けていたようだ。腹が、異様なまでに肥大化している。
「……公子、俺はぽっちゃり体系もお前だったら許せるぜ」
「そういう問題じゃないっ!」
 気絶している敵を叩き起こし、どういうことか事情の説明を無理やりさせた。相手の話を簡単にまとめると、公子はスタンドの寄生攻撃にあっているらしい。相手のスタンドは体内にスタンドの幼虫を寄生させ、生命力エネルギーを内側から食らい、最終的に宿主を食い破って誕生し、周囲を破壊しつくす、というものらしい。
「えぐっ!てか解除しなさいよ。そうしないと、アンタを殺すしか方法がないってことになるからね」
「ひぃ、解除しますします!」
 男が縛られた手足をじたばたさせながら何かつぶやくと、公子の体はいつものサイズにしゅるしゅるとしぼんでいった。
「とんでもない能力ね」
「でもまあ、女にしか寄生できないのと、気の強い相手の場合そのまま体内でスタンドがやられちまう可能性があるっていう弱点があるんですよー」
「はあ、もうアンタのスタンド講座はいいわ。約束は守るから生かして帰してあげるけど、もちろん五体満足のわけないから歯を食いしばっておきなさい」

 男を吹っ飛ばして部屋に戻ると、時刻はもう日付をまたごうとしていた。明日の朝はチケットの手配のため高校生組みは正午にロビー集合と時間には余裕があるので、まだたっぷりと眠れる。眠れるはずなのだが、公子は落ち着かない様子でそわそわしていた。
 部屋の窓の処理を承太郎に任せたのだが、フロントいわく今夜は満室のため部屋の替えがきかないということ。近隣ホテルにも問い合わせはしてみるが期待しない方がいいということ。そのため、承太郎の部屋に押しかけることになったのだ。
 まさか同年代の男子と二人で同じ部屋に寝泊りするなんて、と公子は顔を真っ赤にしながら承太郎の部屋へ入る。
 入ってベッドに腰を下ろすと、承太郎が遠慮なくこちらを見つめている。
「治らないな」
 承太郎が見ているのは、公子の胸だ。寄生スタンドは栄養を人間の赤ん坊と同じ方法で摂取するらしく、そのため公子の肉体にも変化が訪れていたのだ。そう、胸の肥大化である。そのうえ押さえつけると母乳が出てくるので、寝返りを打てばパジャマがびしょびしょになる。
 だからといってこのままだと胸が重いし張るしで痛みを感じる。こんな姿は誰にも見られたくないので、年長者のジョセフにも相談できず結局事情を知る承太郎の部屋にいるということになったのだ。
「あんまり見ないで」
「赤ん坊を受け入れる体勢が体の中で出来ちまってるみたいだな。辛ぇんなら出し切ってみたらどうだ?」
「だ……す?」
「風呂場来い」
 バスタブの内側に腰掛けると、背後からグローブをつけた青白い手が公子の乳房を持ち上げるようにして触れた。驚いて振り向くと、相変わらず無表情のスタープラチナがやわやわと手を動かして乳腺を刺激する。
 承太郎は一応気を利かせているのか、バスルームからは出て行っている。タバコでも吸っているのか、煙のにおいがしてきた。
「す、スタープラチナ……あんま、動かさないで……」
 ぎゅっと乳房を握り締めると、先端から白い液体がぴゅっと飛び出た。それまで張っていた感じが薄れていくのが分かる。
「ん……ありがと。もう、平気だから……」
 だが母乳が出てくるのが面白いのか、それに合わせて公子が身震いするのが楽しいのか、スタープラチナは手の動きを止めようとしない。むしろ手つきは徐々に激しくなるばかりか、先端を弄っては公子がくぐもった声を出す場所を探しているようだ。
「すた……ちな……も、やめ…………んっ………………承太郎!いい加減にしてっ!」
 たまりかねてバスルームを飛び出すと、火のついたタバコが消されないまま灰皿に放置されているのが見えた。そこから立ち上る煙の向こうには、懸命に自身を擦る承太郎の姿が。
「……なにしてんの」
「見てわかんねぇのか。オナニーだよ」
「いや、質問の意図はそういうことじゃない」
「しゃーねぇだろ。スタンドの感覚が、勝手に共有されちまうんだ。我慢出来る訳ねぇだろ。ましてや……」
 先ほどまで胸で遊んでいたスタープラチナの手が、公子を取り押さえる。そのまま体を持ち上げベッドにまで運ぶと、四つんばいになるように降ろしてふくらはぎを押さえつけた。手のひらの方は、承太郎がひざで押さえ込んでいる。
「好きな女が相手なら尚更」
 下半身をスタープラチナが、上半身は本体の承太郎が、敏感になった公子を弄ぶ。
「今度は俺の方を搾り出してくれよ」
 先ほどまで自分で慰めていたそれは、先端に透明な液が丸い粒を作っていた。その粘液を公子の唇に直接塗りたぐる。
 背後ではふんどしとしか形容できないあの布越しにスタープラチナが本体と同じ大きさのものを膨らませていた。普段この布の下がどうなっているのか承太郎本人もよくわかっていないようだが、今は確かに男根がそこに生えており、血管を浮かび上がらせて勃起している。
「他のスタンドがお前の体内に入ろうとしたなんてよ……許せねぇよ。俺のスタンドで上書きしてやるぜ」
 厳密に言えば物質ではないソレが公子の膣をこじ開けていく。痛みがないのはスタンドだからなのか、それともそれ以上の快楽が痛さを中和しているからなのか。公子は声を我慢しながらも、口の中のよだれをだらしなく流した。それが承太郎のペニスに伝い、さらにドロドロに汚していく。
「そんだけデケェんだったら、せっかくだ、そっちで出させてもらおうか」
 公子の体を起こし、胡坐をかいたスタープラチナの上に座らせる。もちろん、体を貫きながら。
「んんんんんー!」
 上半身を起こした状態で挿入すると更にキツさを増す。だが倒れるのは承太郎が許さない。異様なまでのサイズの巨乳……というより爆乳の谷間に、承太郎の方のものを差し込んだ。
「すっげ……柔らけぇ……」
 承太郎のかなりのサイズのものを包み込んでなお余るほどの胸で、挟み、擦り、埋める。背面座位で挿入するスタンドの感覚も相まって、承太郎は程なくして公子の胸の中で達してしまった。
「うっ……」
 陰茎に残る精液を全て出そうと脈動しているのが、胸に伝わってくる。公子はもう抵抗も出来ず顔を真っ赤にしながら涙を浮かべるだけだった。
「悪ぃ」
 射精して満足したのか、スタープラチナはようやく公子を開放し、濡れたタオルで体を清めてくれた。
「俺がスッキリするだけじゃ意味ねぇよな。お前のこのやたらでけぇのをどうにかしねぇといけなかったのに」
「も、もう触らなくていい……」
「遠慮すんなよ。吸われるためにこんなに膨らんだんだろ。だったら吸えばいいだけの話だ」
 左右の乳房を承太郎とスタープラチナがそれぞれ口をつけた。際限なくあふれ出るミルクを、わざと音を立てながら吸いだしては飲み込み、こぼれた分は舌で掬い取る。そして次の分を催促するように、いやらしい手つきで胸を揉む。
 公子の胸の中が空になるまでこの行為は続くのだろうが、そのときには今度は承太郎の方がもう一度膨らませていることだろう。


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