閑話



とある日。

「そう言えば、なんで名前は敬語なの?」
「はぁ?」
「その冷たい声が寂しいぞ☆」
「心底鬱陶しいですね」
「ちょっ、俺にまで敬語にしないでよ!それにうざいより、鬱陶しいと言われる方が心のダメージが!うぅ・・・・・」
「もう、五月蠅いな」
「で、何で?」
「初対面で、敬語じゃない人って、ありえないでしょ」
「あれ、でも俺との初会話は?」
「あの状況下では無理もないよ」
「で、あれから結構日にちも経ったのにさ、もっと親しくしゃべらないの?彼らも気にはしてるよ?」
「別にいいじゃん。誰にだって心の距離があるし、なんだっけな。心のパーソナルスペース的なものだよ」
「スペースを縮める気はないの?」
「ないね。それに、楽だし?」
「え、そうだったの?俺との喋り方のが楽じゃね?」
「未来は別もんだろうが、それに口悪いの知ってるし、たまに会社にいた時も敬語がいつしかなかった時もあってさ、ヤバって思った事何回もあるんだよね」
「ふーん。でも、微妙に敬語にはなりきれてないけどね」
「だからこそ、この状況は意外と練習にもなってるって事よ」
「ま、名前がそれでいいならいいけど、気になっただけだし」
「あっそ。なら、今から借りてきた映画みるから切るね」
「えぇ〜〜。超さみしい〜〜」
「・・・・・うっぜ」
「ごめん。小さいつを入れないで!それも心にダメージが!」
「マジで切るぞ」
「もう、しょうがないな。じゃ、またね」



ちょっとした日常の会話。



(END)
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