ビーデルの中で変化した日


少し前までは互いに不快感を与える存在だったはずだけれど、今は彼女の事を友達と思っていたり、凄いと思っていたり、とにかく仲良くしている私がいることを少し前の私が見るときっと不思議に思ったはず。

今日も今日で、街では犯罪が溢れていて、今日も私を呼ぶ声が聞こえてくる。
少しでも犯罪が減る事を祈って今日も街へと駆け抜けて行った。

でも、そんな日々を過ごしていても気になる人が2人居る。

一人は転校初日にクラスを一括し、不機嫌にしていた女子名前は@。
今考えても、あの態度は人としてどうかと思うわ。

その後もあまり関わりは無いままだったけれど、それでも仲良くしたいとどこかで思っている私がいることに気付いているし、ずっとこのままではいけないとも思っている。
でも、@と話すきっかけが無いのよね。

そして後の一人は言わずとしれた同日に転入してきた男子、孫悟飯君。
彼は何かを隠している。
異常すぎる身体能力は思わず目が飛び出て、口がふさがらないという言葉が当てはまるような光景をこの目で見たわ。

また、ほとんど同時に金色の戦士が現れて、現れなくなったと同時に正義の味方グレートサイヤマンとかいうのが現れた。
マスクを被っていて正体をいまいち捉えきれない時も感じていた。

彼は私より確実に強い。

小さい頃から道場でがんばって修行して積み上げてきた今ある実力。
それをはるかに上回る力に、私には出来ない空を飛ぶ力。

悔しかった。
私では出来ないことも、救えない事も彼はやってのけたのだから。

正体を突き止めたくて、偶然だったかもしれないけれども彼の正体が分かったのは悟飯君が貼っていたバンドエイドが核心となったのよ。
それからは、もっと自分の力を上げたくて、彼に頼み込んで修行を見てくれることになったわ。

これで、私も空を飛べる。
そして、今まで出来なかったことが出来て、さらにこの世界は平和へとなるのよ。


「さ、約束よ孫君。私にも飛び方を教えなさい」
「えっと、今はちょっと・・・」
「またそう言って、何時になったら教えてくれるのよ!この前だってそう言って断ったじゃない」
「そ、そうだったかな(やっぱり覚えていたか)」
「そうよ。今日こそは絶っ対に教えてもらいますからね」
「いや、あの。本当に今日は用事があって」
「本当なの?」
「うん。ほ、本当だよ」
「妖しいわね」
「いっ(し、信じてくれない・・・どうしよう)」


何かを探ろうと目を細めて目の前で焦っている孫君を見つめていると、遠くから幼い声が聞こえてきた。


「兄ちゃーん」
「えっ?」
「ご、悟天」
「もう遅いよ兄ちゃん。早くしないと@姉ちゃん終わっちゃうよ」
「え、もうそんな時間かい?」
「もう何言ってんの、トランクス君達をすっごく待たしているんだからね!!」


怒りながら悟飯君を攻めるのは前にも見た悟飯君の弟悟天君。
悟天君の言葉から分かるように、今日予定が入っていることは本当だったらしい。


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