七夕の楽しみ方



これはナマエのこの一言から始まった。



{どうして、この世界はイベントには欠かせなくカレンダーに示されているのに、七夕だけないのだろうね?}
『そういうものだからだろ?』
{なら、イベントしよう}
『なんだか面倒くせーよ』
{それじゃ、話が進まないでしょうが!}


という会話から始まった今回。


『{題して、【七夕だってイベント行事なんだよ、だけど可哀想な事に普通の日として過ぎていくのって哀れだと思わないか?だからイベント行事の仲間に入れてやろう!the天の川への贈り物】を略して【七夕イベント】}』
「「「ちょっと待てー」」」
「「「・・・・・・・・」」」


彼女の言葉を聞いて、黙っていられるほど大人ではないはば学の彼らは突っ込みを入れるしかなかった。
3人は、無言だったが、頭の中ではしっかりと突っ込みをいれていた。
さらに、本当のことを言うと、突っ込みにたけた人がいて、そのスピードについていけずに出遅れたといっても過言ではない。


「おかしいと思わへんか?」
『どこがおかしいと言うのだ姫条』
「どこがって、もう全体や!こう全体がツッコミどころが満載やけど、どこからツッコミを入れていいのかもわからへんくらいや」
{なんかゴメンね。困らしちゃって。で、どこが変?}
「全部や」
『それじゃ分からん』
「・・・・・」


今回のイベント参加者1人目の姫条まどかは、一番に反論した。


「どこがって、普通にイベントの名前だろ」
{だから、どこが変だった?}
「なんて言うか、題そのものとか?」
『何故だ?まっとうに全ての意見を前面に出した題じゃないか』
「前面に出しすぎだろ」
{そうかな?}
『気にしすぎだろ』
「・・・・・」


姫条に続いて、声を上げたのは参加者2人目の鈴鹿和馬だ。


「しいて言えば、略した場所じゃないかな?」
{場所?}
『えっと・・・・・誰?』
「君とは初対面だったかな。僕は赤城一雪」
『あたしは春瀬名前だよ』
「春瀬さんと呼べばいいのかな?」
『う〜ん。ま、好きに呼べばいいよ』
「そうするよ」
{あれ?何の話だっけ?}
『さぁ』
「・・・・・」


参加者3人目は、ここが初登場の赤城一雪。


「えっと、名前さん」
『何?守村』
「たぶん皆さんが言いたい事は、略さなくてもよかったのではないかと言う事だと思いますよ」
{一生懸命考えたんだけど、ダメだった?}
「いえ、その、ダメとか、そういう訳ではないのですが・・・すみません」
『あーあ、ナマエのせいで守村困ってるよ』
{(コイツという奴は・・・・・)}


参加者4人目は、守村桜弥。


「・・・・・七夕もイベント行事なんだよ」
『分かってるよ。だから、こうしてイベントを開催しようと』
「そうじゃなくて、今の言葉だけでいいだろ?・・・他の言葉は、なくてもいいか最後を使えばいい」
{う〜ん。言われてみれば・・・略も最初だけだったからね。最後も題っぽいし}

『葉月に騙されるなナマエ。葉月よ、これだけは譲れないんだ』
「・・・・・・・・そっか」
『そうだ』
{(葉月君が騙されてる気が)}


参加者5人目は、葉月珪。


「なぜこの私が、このような行事に参加をしなければならない」
{すみません氷室先生。ですが、夜に行われると言う事も会って、大人の方にも居て頂いた方がいいと思いまして}
「学生が、このような時間に出歩くなど以てのほかだ」
『たまには羽を伸ばさないと、人は何も出来なくなるんですよ』
「なら、まだ日のある内に行ってもいいのではないか?」
『それは、ダメだよ。だって、七夕は星へのお願いだから』
{今日一日だけお願いします}
「はぁ。くれぐれも、君達は学生であると言う事を心していなさい」
『{・・・・・はい}』


最後の参加者は氷室零一だった。
果たしてこの8人で、どんな七夕になるのか。


「春瀬名前」
『なんですか?』
「これは何だ」
『先生なら分かっているでしょう』


手に持っているものをずいっと突き出して、側にいた名前へと氷室は問いかける。
そんな氷室を、なんだよそれくらい分からないのか?という思いを留めて、名前は問い返した。


「短冊だな」
『ええ。その通りです』
「私にどうしろと」
『なんでもいいので書いてください』
「くだらない」
『人によりけりです』
「こんな伝説の話を信じて願いを書けと言うのか?」
『そうですよ。もう、面倒臭いな。あとはナマエに聞いてくださいよ。じゃ』
「どこに行く。まだ話の途中だ」
{すみません。最初は嫌々でしたが、それでも何気に楽しみにしていたのは名前なんです。なので、形だけでも参加していただけるだけで嬉しいのですが}
「・・・はぁ。仕方がない」

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