ビーデルの中で変化した日



そう心の中で強く思っていたけれど、着いた場所はさっき言っていたスタジオで、収録中だった。
悟天君とトランクス君は扉を少し開けて、覗き見ている。

そんな二人の行動を見ていると、突然振り返って、ニィッって効果音がつきそうなくらいの笑顔を見せた。


「(なんなの一体)」
「入っていいって」
「本当にそう言ったのか悟天」
「本当だよ。@姉ちゃんが手招きしたもん」
「そうだぜ。ほら、早く入ろうぜ」
「ちょっと待って。その前に確認だからな、分かってるな悟天にトランクス君。大人しくが条件だからね」
「もっちろん、わかってるって。な、悟天」
「うん。わかってるよ。ね、トランクス君」
「(何でかしら、この子達の言葉って、どうしようもなく不安を過ぎらせるわ)」


そう思っているのは私だけではなさそうで、中に入っていった悟天君たち二人に慌てるように続いて悟飯君たち二人が入っていた。
私も慌ててその後に続いて中へと入っていった。

中に入ると、そこは音楽などのレコーディングスタジオだった。
軽く見渡して、ガラスを隔てた向こう側にいる人を見たときは、すごく目を見開いたと自分でわかったのは人生で二度目よ。

学校にはあまりこないで、来てもサボっていて、関わる事がなかった@の姿だった。
なんで@が!と驚きと同時に、先ほどから@お姉ちゃんと言っていた言葉に引っかかっていたのはこの名前だったんだわと理解もしてしまった。


「ビーデルさん。その、彼女のが歌手の事は内緒なんです」


こそっと教えてくれた悟飯君に返事を返そうと思ったけれど、先に音楽がなりだした。


「〜〜♪〜♪〜〜♪♪!!」


アップテンポで聞いたことの無い曲を楽しそうに歌う彼女の姿は、学校で見かける姿と正反対で、ただ歌に耳を傾けるなかでぼんやりと彼女と仲良くなれたらと思っていた。


「〜〜♪! 〜♪♪〜〜〜♪!!」
「(でも、この歌声どこかで聞いたことがあるのよね)」


もう少しというところまで分かっているのに、またもや何かが引っかかって出てこない思考に本格的に苛つきを覚えながらも、考えていた。
だがそれも、横にいる彼らの言葉から推測できた。


「前の応援ソングも良かったけれど、今回のもいいですね」
「俺は、△月に歌っていた○○という感謝の曲が好きです」
「あの曲は家族を今よりもっと大切にしようと思い直してしまいますよね」
「悟飯さんもそう思いますか?でも、今回の曲は、こう元気が出るっているか、動きたくなる感じですね」
「今にも走り出す感じですか?」
「はい。きっと元気もでます。未来に持って帰りたいですよ」
「でも実際持って帰る気ですよね」
「恥ずかしながらも否定は出来ません」
「(応援ソング?曲名が○○の感謝を? 確かここの扉の入口に張ってあった紙にはパラレル・・・・・もしかして!?)そ、孫君!!」
「ビーデルさん、どうかしましたか?」
「もしかして彼女って、今注目で話題のパラレルワールドっていう歌手なの?」
「はい。ですが、内緒にしていてくださいね」
「やっぱり!!私彼女の曲大好きで、全て持っているのよ。もしかして、ばれない為に学校ではあんな態度なのね!」
「え?いやぁ、違うと思いますよ」
「うぅん。絶対そうよ。仲良くしていたら声とかで分かってしまう恐れがあるしね。あまり人と関わらないようにしていたのよ!」
「学校での態度は、学校が嫌いだと前に言っていたような気が」
「そう。なら、学校外の今は関係ないわよね」
「えぇ!?ちょっ、ビーデルさん!!」


絶対に仲良くなって見せるんだから。

空を飛ぶよりも先よ!!


END

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