甘い恋をカラメリゼ | ナノ
 quatre


「……はっ」



 家に帰ってから自室に篭ってパソコンをいじりながら、俺は我に帰る。ちょっとムラムラしていてエロ動画サイトをみていたわけだけれど……気づけば俺はSM系の動画ばかりみていた。ガチガチに拘束されて変な道具で責められまくっているものとか、紐で吊るされてエッチなことをされるやつとか。しかも俺は女優さんのエロい姿をみて興奮しているんじゃなくて、女優さんに自己投影して興奮してしまっている。俺もこういうことを智駿さんにされてみたいなあって。

 ……最近、どんどん自分が変態になっている気がした。最近のエッチではよくお尻を叩いてもらうようにおねだりすることもある。別に痛いのが好きなんじゃなくて、智駿さんに服従しちゃっている感じが好きなんだけど……さすがにこの性癖はやばいかなあなんて思ってもみたり。



「うわっ」



 やばいやばいって思いながらもサイトの画面をスクロールしていれば、スマホから着信音が鳴る。画面をみてみれば、彰人からメッセージがきたようだ。



『今週の金曜の夜暇だったりしない?』

『なんで』

『ESLの飲みに誘われてさ〜梓乃ちゃんも一緒に来てくれないかな〜って』

『べつにいいけど』



 どうやらメッセージは飲みの誘いのようだ。ESLはいろんなスポーツをやっているらしいサークルで、大学内でもよく名前をきく。たぶん彰人は誘われたのはいいけれど知り合いがあまりESLにはいないから心細くて俺に着いてきて欲しいんだと思う。

 スポーツ系のサークルは飲みが激しそうだってイメージがあるからあまり近寄りたくないけれど、たまにはいいかなって思ってとりあえず承諾してみる。もう少し交友関係を広げてみようって、そんな考えもあったりした。


prev / next


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -