黒曜 | ナノ

骸様が復讐者に囚われて十年。

十年は長いようで短い。
何よりも誰よりも大切な人が傍にいないのに、あっという間に過ぎていった。

十年の時が流れて私は変わった。
十年前よりも背が伸びて髪型を変えてみたり慣れないメイクも上手になった。
お酒だって美味しいと思うようになった。

だけど、変わらないものは一つ。

それは、あなたへの忠誠心と恋心。
通じ合った私の心はきっと何年経っても変わらない。

だけど、骸様は違うのかな？
骸様も私と同じ気持ちだって、思っていたのは私だけだったのかな？

ずっと夢だった