例の顔
*ニセモノ関西弁
*オチなし、意味なし
*会話文
アツムにツム◯ムでハイスコアをだして貰おうとやってもらったが、時間切れで惜しくも過去最高スコアに届かず。
「っあぁ〜惜しい〜」
「は? 惜しいもクソもないねん。ゲームは勝つか負けるかだけや、惜しいことなんて一個もあらへん」
アツムはあの、よくバレーの試合中にする人を殺しそうな顔をした。
「その顔やめなさい」
その顔をやめさせるためにアツムの頬をパァンッと平手打ちする。アツムは某ギャグ漫画の太◯みたいな顔して殴られる。
「へぶっ」
途端に顔が元通り。
別の日。
登校するとアツムは自分の席に座ってまた例の顔をしてどす黒いオーラを発していた。朝からなんて物騒な。
「…」
「オサム、あれどうしたの?」
「また彼女に振られてん」
「あら〜お気の毒様」
「…何やねんあのクソアマ。バレーばっかりとか、イメージとちゃうってそんなんお前が勝手に幻想抱いてただけやん」
「負け惜しみやん」
「今までだってそう言われて振られてるのに、アツムも懲りないね」
「そろそろその顔やめんとまた叩かれるで」
「そうやって去った女に限って俺が有名になったら戻って来んねん、調子良すぎるやろ。バレーとどっちが大事かなんて聞かんでも分かるやろ。自分、何か選ばれる価値あると思てんのやろか」
「だからその顔やめい」
せっかくオサムが忠告してくれたのにずっと例の顔をしていたので、またアツムの頬を平手打ち。パァンッといい音が鳴る。そしてアツムはいつも通り、叩かれる瞬間は太◯顔なのだ。
「イナフッ」
例の顔をして叩かれるという一連の流れを懲りもせずに続けるアツムを、オサムは少し引いた顔をして見ていた。
今日も平和だ。
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