またクラゲからメールが届いた。
“トケイ ヲ モッテイル ノハ ダーレダ?”
「時計…」
すると、パソコンには00:10:00:00から始まったカウントダウンと分裂していくクラゲの姿が写し出された。
「あぁ…コピー、した…」
「この数字は…」
「やだ。なんか悪い予感がする…!!」
「どうしよう。」
光子郎がとても焦った表情で呟く。
「ペンタゴンに潜り込んだ台湾の中学生が知らせてくれたんですが、今から30分前、アメリカの軍事基地から核ミサイルが発射されたそうです。」
「えぇ?!」
「核ミサイル?!」
それはもちろん、クラゲの仕業であり、パソコンに表示されているカウントダウンはミサイルが目的地に辿り着くまでの時間であった。
「ど、どうすればいいの?」
「核ミサイルはどうやら一発。ピースキーパーという名前のようです。射程は20000キロ、ほぼ地球全体ですね。最高速度は15000マイルアワー。」
「で、時速何キロだ?」
「(マッハ23)って書いてありますね。」
「マッハ…」
「23…」
「でも、目的地はどこかわかりません。今、どこを飛んでいるのかもわかりません。ただ、世界中のどこかでは爆発します、9分後に…」
太一、ヤマト、純、タケルはそのとてつもなく恐ろしい状況にただ、呆然としていた。
光子郎は世界中から届く声援メールをどんどん読みあげていった。
「頑張れって…こいつら全部倒せるわけないだろ。」
「核ミサイルは信管さえ作動させなければ爆発しないそうです。もしコレがゲームなら、時計を持ってる奴は一体だけです。そいつを倒せば、信管は作動しないはずです。」
「この中からどうやってその一体を見つけるの?」
「それは一体ずつ倒して行くしか…」
相手は究極体で数もどんどん増え続けている上に、こちらのデジモンたちは傷ついている。
それはあまりにも絶望的だった。
しかし、それしか方法はないのであった。
bkm