「太一さん!」
「なんだよ!」
「もうだめです!」
「光子郎くん、どうしたの?!」
「トイレ…貸してください!」
そう言うと、光子郎はトイレに向かって走って行った。
「おい!なんでこんな大事な時にぃ!」
「トイレなら仕方ないよ。」
「よし、とどめだ!」
パソコンの中から聞こえてきたヤマトの声に反応し、二人してパソコンを強く掴む。
「頼む。当たってくれ!」
「お願いっ…!!」
二人の願いも虚しく、攻撃はすべて外れてしまった。
その悔しさから、太一がパソコンを強く叩くと、パソコンがフリーズしてしまった。
「「ああぁぁぁぁあああ!!」」
「ちょっ、太一!これ、どーすんの!」
「どーすんのって言ったって!」
今度こそナイスタイミングで戻ってきた光子郎にパソコンを託す。
「なにやってたんですか!」
「なにもしてねぇよ!お前こそなんで肝心な時にトイレ行くんだよ!」
「太一さんこそなんでフリーズさせちゃうんですか!」
「やろうと思ってやったんじゃねーよ!」
「そんなんだから空さんとも「うるさーいっ!」
純の叫びにより、二人は黙った。
「今はそんな喧嘩してる場合じゃないでしょ?!早くしないとクレシェモンたちが…!!」
光子郎が黙々と作業を進め、なんとかパソコンの電源を付けることができた。
bkm